2003 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病に関わる新規シナプス脱ユビキチン酵素の機能解析
Project/Area Number |
15590884
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
田 慶宝 信州大学, 医学部, 助手 (40324264)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 龍雄 信州大学, 医学部, 教授 (80162965)
|
Keywords | ubiquitin / ubiquitin-specific protease / post-synaptic density / synapse / proteasome / de-ubiquitin / lipid raft |
Research Abstract |
現在、様々な脳神経変性疾患におけるユビキチン/プロテアソーム系異常の関与が明らかにされつつある。ユビキチン化されたタンパク質は、アルツハイマー病の神経原線維、パーキンソン病のレビー小体、トリプレットリピート病の核封入体など種々の神経変性疾患の不溶化凝集体の共通成分である。本来プロテアソームで分解されるべきユビキチン化タンパク質の凝集、異常蓄積はユビキチン/プロテアソーム系の機能異常を示唆する。シナプス脱ユビキチン酵素(synUSP)は申請者がクローニングに成功した新規脱ユビキチン酵素である。最近までの研究で、申請者らはこの酵素が1036アミノ酸から構成され、N末に脱ユビキチン活性ドメインを持ち、C末にユビキチン様領域を有し、大脳のシナプス後肥厚部(PSD)画分に濃縮され、モデル基質に対して脱ユビキチン活性を有することを明らかにした。 今年度は、これらの研究成果をまとめ、Journal of Neurochemistryに発表した。そして、酵母Two-Hybridを用いて、基質を検索した結果、Secretogranin III (SgIII)がsynUSPと結合することを明らかにした。今後は、SgIIIとsynUSP結合部位をPull-down法、免疫沈降法、及び培養細胞の二重免疫染色法を用いて同定する予定である。さらに、synUSPのノックアウトマウスを作製するための準備として、mouseのsynUSP遺伝子のクローニングし、BAC cloneのスクリーニングを開始した。
|
Research Products
(1 results)