2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト抗体産生マウスによる重症筋無力症の新しい診断法および治療法の開発-コンプリメンタリーペプチド理論の臨床応用にむけて-
Project/Area Number |
15590889
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Research Institution | National University Corporation Tottori University |
Principal Investigator |
荒賀 茂 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 助教授 (40193065)
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Keywords | KMマウス / コンプリメンタリーペプチド / 重症筋無力症 / イディオタイプ抗体 / 抗イディオタイプ抗体 |
Research Abstract |
昨年度に続き、重症筋無力症(MG)のB細胞エピトープであるAChR61-76に対するコンプリメンタリーペプチドRhCA67-16ペプチドをヒト抗体産生マウスであるKMマウスに感作を行ない,さらに2つのモノクローナル抗体を得た.昨年度作成した抗体も含め、これら4つのモノクローナル抗体を使い,MG患者血清中のイディオタイプ抗体の検出を試みた.方法は,モノクローナル抗体をそれぞれbiotinで標識し,これをstreptavidineをcoatingした96穴ELISA plateに固着させた.このELISA plateに希釈患者血清と反応させ,モノクローナル抗体と反応するイディオタイプ抗体を回収した.回収したイディオタイプ抗体は,sandwich ELISAによるIgGの定量を行なった.測定感度は1.5μg/ml〜1.5ng/mlである。対象はMG患者42例(男性13例、女性29例)と正常対照群37例(男性15例、女性22例)で正常対照群のIgG量の平均値+3SDを正常上限値として、この正常上限値以上を陽性例と判定した。 MG42例のうち14例で陽性であった.AChR陽性群と陰性群にわけて検討すると,AChR陰性群ではすべてイディオタイプ抗体は検出されなかった. コンプリメンタリーペプチドモノクローナル抗体により,患者血清中のイディオタイプ抗体の検出が可能であった.コンプリメンタリーペプチド法は、MG患者の新しい治療法、診断法に有用な道を開く。
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Research Products
(5 results)