2004 Fiscal Year Annual Research Report
抗TGF-β作用に基づく糖尿病性腎症に対する新規治療薬の開発
Project/Area Number |
15590936
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Research Institution | SHIGA UNIVERSITY OF MEDICAL SCIENCE |
Principal Investigator |
古家 大祐 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70242980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽田 勝計 旭川医科大学, 第二内科, 教授 (60164894)
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Keywords | db / db / albuminuria / mesangial expansion / diabetic nephropathy / Ac-SDKP |
Research Abstract |
近年、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(angiotensin-converting enzyme inhibitor ; ACE-1)及びアンジオテンシン受容体拮抗薬(angiotensin II receptor blocker ; ARB)のレニン-アンジオテンシン系依存性の糖尿病性腎症に対する腎保護効果が大規模臨床研究により明らかにされ注目されている。しかし、それぞれの効果は単に腎機能低下の遅延に留まっており、抜本的腎保護薬とは言えないのが現状である。また、ACE-1及びARBの併用療法がさらに腎保護作用を相加的・相乗的に発揮するとの報告もなされている。 本研究ではACE-1投与により血清中で増加するN-acetyl-seryl-aspartyl-lysyl-proline (Ac-SDKP)がレニン-アンジオテンシン系非依存性に腎保護作用を発揮するか否か、2型糖尿病モデルであるdb/dbマウスの腎糸球体病変を検討することにより明らかにすることを目的とした。 既に、我々が報告しているヒト糖尿病腎硬化症類似の腎組織病変を呈する2型糖尿病モデルマウス(db/dbマウス)を対象として、Ac-SDKP (osmotic mini-pump;1000のμg/kg/日)投与のin vivo作用を経時的に検討する。尚、非糖尿病マウスとしてdb/mマウスを対照として用いた。 a.腎機能;Ac-SDKP投与により、血清クレアチニンの低下が抑制された。しかし、尿アルブミン排泄量の増加に対して、抑制効果はみられなかった。 b.組織検査;Ac-SDKP投与によりPAS染色によるメサンギウム領域の拡大、免疫組織検査によるTGF-β発現、type IV collagen発現、fibronectin発現は抑制された。
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Research Products
(1 results)