2003 Fiscal Year Annual Research Report
3型(筋型)カベオリンの機能異常とインスリン抵抗性増大
Project/Area Number |
15590951
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
戸谷 義幸 横浜市立大学, 医学部附属病院, 講師 (30237143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 義弘 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40305470)
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Keywords | インスリン / 糖尿病 / カベオリン |
Research Abstract |
骨格筋や培養筋細胞に3型カベオリンを強制発現させるため、3型カベオリンのアデノウイルスベクターを作成した。3型カベオリン欠損マウスの筋肉におけるインスリン刺激伝達系や糖取り込みは野性型マウスと比較して低下しているが,アデノウイルスを骨格筋に筋肉内注射によって投与すると,カベオリンの発現がみられ,それに伴い低下していたインスリン刺激伝達系の各分子の活性が改善した。また、3型カベオリン欠損マウスと野性型マウスに,少量のストレプトゾトシンを注射し,インスリンの膵分泌を抑制すると,両者の耐糖能異常の差は増大し,欠損マウスは2型糖尿病に近い病態を示した。これらの結果は,現在,海外英文誌に投稿中であり,2004年4月にWashington DCで開かれるFASEB Experimental Biology 2004にて発表予定である。一方,本来は3型カベオリンが発現していない肝細胞に,アデノウイルスによる強制発現を行うと,インスリンに非依存的にインスリン刺激伝達系が活性化されることが判明した。現在,糖尿病モデル動物を用いて,治療戦略の面から研究を進めている。
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