2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しいCRH family peptidesとストレス応答機構
Project/Area Number |
15590966
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
須田 俊宏 弘前大学, 医学部, 教授 (30075452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎原 哲 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (80333722)
蔭山 和則 弘前大学, 医学部, 助手 (30343023)
岩崎 泰正 高知大学, 医学部, 講師 (30303613)
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Keywords | corticotropin-releasing hormone / urocortin / ACTH / melanocortin |
Research Abstract |
Corticotropin-releasing hormone(CRH)、Urocortin(Ucn)、およびその受容体の生理調節機能について検討した。 1.大動脈血管平滑筋細胞であるA7r5において、CRH family peptidesの一つであるUcnが、CRFR2βを介して細胞内cAMPを増加させCRFR2β mRNAを減少させる事を示した。さらにUcn或いはUcnIIは、PKAではなくPKCとMAPK経路を介し、同細胞内でIL-6を増加させる事を示した。 2.中枢のNeuromedin Uによる摂食抑制作用、エネルギー放出作用がCRH欠損マウスでは十分発現しないことを示した。マウスにおいてNeuromedin Uのこれらの中枢作用はCRHを介していることが明らかになった。 3.マウスにおいてleptin-melanocortin systemの活性化による摂食抑制作用は、CRH受容体拮抗剤の脳室内への前処置あるいは遺伝子操作によるCRH欠損において部分的に失われることを示した。このことから、中枢での摂食調節に極めて重要なleptin-melanocortin systemの下流にはCRHが関与していることが示唆された。 4.ストレス状態での下垂体前葉におけるPOMC関連ペプチドの合成および分泌を、野生型マウスとCRH欠損マウスの間で比較した。CRHはストレス状態でのPOMCの合成およびプロセシングには関与せず、ACTHの分泌にのみ必要であることが明らかとなった。 5.ラットCRH受容体に対するRIA系を構築し、下垂体細胞膜のCRH受容体蛋白発現量を検討した。in vivoでは副腎摘除により減少、in vitroではCRHないしcAMPの添加により減少し、時間経過に相違が見られるもののmRNAの変動と同様の傾向にあることが示された。
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Research Products
(6 results)