2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591006
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
水木 満佐央 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (80283761)
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Keywords | アナモルシン / 抗アポトーシス / 二次造血 / ノックアウトマウス / DNAマイクロアレイ / Bcl-2 / Bcl-xL / Jak2 |
Research Abstract |
サイトカインにより発現が誘導される新規の抗アポトーシス分子をクローニングし、アナモルシン(AM)と名付けた。AMのin vivoでの機能を明らかにする目的にて、AMノックアウト(KO)マウスを作製し、そのフェノタイプを解析した。AM KOマウスは、著明な貧血を認め、妊娠後期に胎生致死となる。AM KOマウスの胎児肝は、コントロールの野生型マウスの胎児肝に比べて細胞数は約3分の1に減少しており、また、胎児肝での赤芽球系細胞のアポトーシスの亢進と成熟障害が認められ、多染性赤芽球以降の分化、成熟した赤芽球はほとんど認められなくなる。表面マーカーの検索の結果などから、胎児肝にある造血前駆細胞の絶対数は減少していない。しかし、胎児肝細胞を用いたin vitroコロニーアッセイにおいては、BFU-E、CFU-Mixなどの造血コロニーは全く形成されなかった。以上の結果から、AMは胎児肝での二次造血過程において、サイトカインによる造血シグナルに必須の分子であることが明らかとなった。 次に、AMの作用機序を明らかにする目的にて、AM KOマウスと野生型マウスの胎児肝細胞から抽出したmRNAを用いて、DNAマイクロアレイ解析を行った。その結果、アポトーシスやシグナル伝達関連分子の中で、Bcl-xLとJak2の発現がAM KOマウスの胎児肝において有意に減少していることが明らかとなった。このことは、RT-PCR法によっても確認された。Bcl-xLやJak2の遺伝子欠損マウスにおいても、二次造血不全に伴う貧血がみられることから、AMの機能は、Bcl-xLやJak2を介している可能性が示唆された。 また、Bcl-2トランスジェニック(Tg)マウスとAMヘテロ欠損マウスとの交配によりAM KO/Bcl-2Tgマウスを作製し、AM KOマウスの致死性表現形質が回復できるかどうか検討したが、AM KO/Bcl-2Tgマウスは、AM KOマウスと変わらず、胎生致死であり、AM KOマウスにみられた致死性表現形質を救済することはできなかった。
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Research Products
(6 results)