2004 Fiscal Year Annual Research Report
抗体によるアナログスケールでの機能制御を応用した血液凝固制御機構の解析
Project/Area Number |
15591011
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
福留 健司 佐賀大学, 医学部, 助教授 (50284625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 雅夫 佐賀大学, 医学部, 教授 (40153225)
常吉 直子 佐賀大学, 医学部, 助手 (80336114)
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Keywords | 血栓 / 血管内皮 / モノクローナル抗体 / 血液凝固 |
Research Abstract |
In vivoにおける血液凝固制御メカニズムを解析する目的で、血液凝固因子およびその制御因子に対する機能阻止抗体を作成している。凝固制御因子であるプロテインCに対する特異的受容体である血管内皮プロテインCレセプター(EPCR)に対する機能阻止抗体を確立し、研究発表内容に示すように国内外の研究者との共同研究により、この分子の担っている新たな機能を明らかにしてきた。その結果、活性化プロテインCはEPCRと複合体を形成することで、トロンビン受容体を介する細胞内シグナル伝達が誘導して、血管内皮においてアポトーシスの回避や抗炎症作用分子の発現を行うことが明らかになった。トロンボモジュリンの細胞外領域に存在する各ドメイン構造に対する抗体の作成にも成功しており、それらの抗体を用いた解析で、血管内皮上における新たなプロテインCの活性化メカニズムが存在することが示されたので、現在詳細を解析している。また、マウス血漿から精製したプロトロンビン及びアンチトロンビンIIIを抗原としてウエスタンブロットに使用できる数種のモノクローナル抗体を作成し、その性状解析を行っている。また、マウス・トロンビンのアミノ末端を認識する抗体が作成できたので、その解析を行っている。これらの抗体を使用して、トロンビン-アンチトロンビンIII複合体を検出するサンドイッチELISAを構築する。今後、血液凝固反応時にそれぞれの分子が血管内のどのような場所で主に機能するのかを明らかにしたい。
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Research Products
(6 results)