2004 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性溶血性貧血における自己抗体産生メカニズムの解明
Project/Area Number |
15591018
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Research Institution | Jichi Medical School |
Principal Investigator |
亀崎 豊実 自治医科大学, 医学部, 講師 (90316513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊田 真樹 自治医科大学, 医学部, 助手 (40326830)
近江 俊徳 自治医科大学, 医学部, 助手 (40296091)
奥田 浩 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50285772)
岩本 禎彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (10232711)
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
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Keywords | 自己免疫性溶血性貧血 / Rh血液型 / mimotope / 抗赤血球自己抗体 / ランダムペプチドライブラリー / バンド3 / linear peptide / 分子相同性 |
Research Abstract |
自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia : AIHA)における自己抗原として、Rh血液型蛋白ならびにバンド3蛋白が同定され、特にRhC(c)E(e)ポリペプチド上には、主要な共通エピトープが存在していることが明らかになった。また、Rh血液型蛋白は、赤血球膜を12回貫通し、6個の細胞外ペプチドループの3次元構造の組み合わせにより、Rh血液型ならびに自己抗原エピトープを表現していると推測されている。 自己抗体の産生機序の解明のため、先ずRh抗原性の解析を目的に、抗Rhモノクローナル抗体によりランダムペプチド(7アミノ酸)ライブラリーのバイオパンニングを行った。選択されたファージを精製し、挿入塩基配列の決定とcapture ELISA法により抗体との反応性を検討した。この結果、抗D、抗E抗体それぞれにおいてコンセンサス配列を持ったクローン(Rh mimotope)が12クローン得られたことから、各抗体特異性配列の存在が示唆された。 A1HA患者赤血球より解離した抗赤血球自己抗体とRh mimotopeの反応性を検討すると8例6例に反応性を認めたことより、今回同定したRh mimotopeは自己抗原群mimotopeの一部であることが推測された。 抗赤血球自己抗体と反応性を有するlinear peptide (mimotope)をRh mimotopeと同様の方法により複数同定することができた。自己抗原エピトープマッピングに加え、自己抗原mimotopeとの反応性による自己抗体の新たな分類法開発への端緒となると思われた。また、このような自己抗原mimotopeの同定により、A1HAの病因仮説における分子相同性を有する外来抗原物質の同定へのアプローチが可能となった。
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Research Products
(7 results)