2004 Fiscal Year Annual Research Report
白血病関連転写因子PU.1のリン酸化・アセチル化による修飾制御と生物学的機能
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15591032
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Research Institution | Sasaki institute |
Principal Investigator |
根岸 文子 財団法人 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 主任研究員 (40177902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 俊幸 財団法人 佐々木研究所, 細胞遺伝部, 主任研究員 (20183981)
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Keywords | リン酸化 / アセチル化 / PU.1 / 血液細胞分化 / 白血病 |
Research Abstract |
1.変異PU1を用いたリン酸化の解析(根岸) リン酸化部位と推定されるセリンをアラニンに変えた発現ベクターを用いて、転写の活性化および抑制化能に及ぼす影響を検索した。その結果、作製した全ての変異体において転写抑制化能は野生型と同等に認められたが、S132/133/148Aではタンパク質の安定性および転写活性化能が野生型より上昇していることが明らかなった。 2.変異PU.1を用いたアセチル化の解析(根岸) 本年度は、昨年度作製したアセチル化に関する変異ベクターについて、血液細胞分化の調節因子であるGATA-1との結合を調べた。その結果、K223/224/244/245/247/248/249Rでは野生型に比べてGATA-1との結合能が低下していることがわかった。 3.変異PU.1がMEL細胞分化・増殖・アポトーシスに及ぼす影響の解析(山田) S132/133/148AおよびK223/224/244/245/247/248/249Rの亜鉛誘導型発現ベクターをMEL細胞に導入し、分化・増殖・アポトーシスに及ぼす影響を調べた。S132/133/148Aでは、正常PU.1で誘導される分化阻害・増殖抑制は正常PU.1と同様に認められ、アポトーシス誘導能はむしろ野生型より亢進していた。K223/224/244/245/247/248/249Rでは、分化阻害・増殖抑制・アポトーシスのいずれも誘導されなかった。また、K223/224/244/245/247/248/249Rでは、正常PU.1でアポトーシス誘導時に認められたbcl-2とc-myc遺伝子の発現低下も起こらなかった。以上のことから、PU.1は、(1)アセチル化とリン酸化の両方により修飾制御される(2)PU.1の132/133/148部位のリン酸化は転写活性化能に関与し、アポトーシスに対しては抑制的に働らく(3)PU.1の223/224/244/245/247/248/249のアセチル化は転写抑制活性に関わり、MEL細胞の分化阻害・増殖抑制・アポトーシスに促進的に働らく可能性が示唆された。 4.成果の発表(根岸)論文としてまとめ投稿準備中である。
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Research Products
(1 results)