2003 Fiscal Year Annual Research Report
肝炎の病態形成にかかわる病因関連抗原同定のための抗体ライブラリーの作製
Project/Area Number |
15591075
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center |
Principal Investigator |
中村 稔 国立病院長崎医療センター(臨床研究センター), 先端技術研究部長 (40217906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 ひかる 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 形態研究部長 (00264226)
矢野 公士 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 政策医療研究部室長 (60360856)
八橋 弘 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 治療研究部長 (50360855)
石橋 大海 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 臨床研究センター長 (80127969)
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Keywords | 原発性胆汁性肝硬変 / 自己免疫性肝炎 / 慢性C型肝炎 / 病因関連抗原 / 予後予測因子 / 抗gp210抗体 / laser microdissection / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
本年度は、各種肝疾患の病変局所の遺伝子発現解析のために、まず、肝臓生検組織の凍結バンクの作製から開始した。現在までに、当センターにおける遺伝子解析のための倫理審査委員会の承認を得た上で、原発性胆汁性肝硬変12例、自己免疫性肝炎15例、慢性B型肝炎30例、慢性C型肝炎200例以上の針生検組織の凍結保存を完了した。次に、病変局所から部位別の遺伝子発現を正確に定量するために、(1)分解されていない良好なmRNAを抽出するための組織の染色方法、(2)laser microdissection(LCM)法を用いた組織回収法、(3)mRNAの抽出およびcDNAの作製・増幅法について基礎的検討を加え、至適条件を確立した。現在、この方法を用いて、各種肝疾患において、部位別遺伝子発現の比較検討を開始している。来年度は、浸潤リンパ球を上記方法で採取し、抗体ライブラリーの作製も予定している。 また、本年度は、我々が最近10年来行ってきた原発性胆汁性肝硬変の病因エピトープ研究の延長として、エピトープスプレッデイング仮説を基に、病因関連抗原としての核膜孔蛋白gp210を同定した。臨床経過とgp210に対する自己抗体の出現・消長の解析から、gp210の予後予測マーカーとしての意義が明らかとなった(論文投稿中)。 来年度は、gp210蛋白の発現、interface hepatitisとの関連など、原発性胆汁性肝硬変の進展を規定している病因関連抗原についての探索と解析をさらにすすめる予定である。また、自己免疫性肝炎の病因や治療反応性、慢性B型、C型肝炎におけるウイルスの持続感染機構と関連した宿主因子の同定なども試みる予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamasaki S, Iino T, Nakamura M, Henzan H, Ohshima K, Kikuchi M, Otsuka T, Harada M: "Lack of expression of human herpes-8 viral cellular homologues in peripheral blood mononuclear cells of HIV-seronegative patients with multicentric Castleman's disease."British Journal of Hematology. 120. 471-477 (2003)
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[Publications] Tanimoto H, Shimoda S, Nakamura M, Ishibashi H, Kawano S, Gershwin M.E, Harada M: "Promiscuous T cells selected by Escherichia coli OGDC-E2 in primary biliary cirrhosis"Autoimmunity. 20. 255-263 (2003)
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[Publications] Shimoda S, Nakamura M, Ishibashi H, Kawano A, Kamihira T, Sakamoto N, Matsushita S, Tanaka A, Worman HJ, Gershwin M.E, Harada M: "Molecular mimicry of mitochondrial and nuclear autoantigens in primary biliary cirrhosis."Gastroenterology. 124. 1915-1925 (2003)
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[Publications] Kamihira T, Shimoda S, Harada K, Kawano A, Handa M, Baba E, Tsuneyama K, Nakamura M, Ishibashi H, Nakamura Y, Gershwin ME, Harada M: "Characterization of distinct costimulation dependent and independent autoreactive T cell clones in primary biliary cirrhosis"Gastroenterology. 125. 1379-1387 (2003)
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[Publications] 中村 稔, 下田慎治, 石橋大海: "原発性胆汁性肝硬変の成因-ミトコンドリア抗原と免疫応答"臨床消化器内科. 18. 545-551 (2003)
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[Publications] 中村 稔, 下田慎治, 石橋大海: "原発性胆汁性肝硬変における分子擬態の役割"BIO Clinica 18(8). 2. 695-551 (2003)