2004 Fiscal Year Annual Research Report
スプライシング調節を応用した脊髄筋萎縮症の治療法の開発
Project/Area Number |
15591106
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西尾 久英 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80189258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 雅文 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10157266)
竹島 泰弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40281141)
李 明鎮 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20273766)
綾木 仁 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80222701)
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Keywords | 脊髄性筋萎縮症 / SMN1遺伝子 / SMN2遺伝子 / hnRNP C1 / C2 / in vitroスプライシング / ペプチド核酸 |
Research Abstract |
1 (SMN遺伝子エクソン) 脊髄性筋萎縮症(SMA)の責任遺伝子はSMN1遺伝子である。SMN2遺伝子はSMN1遺伝子とほとんど同一配列を有する相同遺伝子であるが、その主たる産物はエクソン7をスキップしたmRNAである。今回の研究の目的は、エクソン7がmRNAに取り込まれるスプライシング機構、取り込まれないスプライシング機構を解明することにある。 2 (mRNA前駆体結合蛋白の単離・同定) 研究者らは、SMN1(もしくはSMN2)mRNA前駆体エクソン7の配列に特異的に結合するスプライシング関連蛋白を単離するために、各種蛍光RNAプローブとHeLa細胞核蛋白を結合させてゲルシフト解析を行い、SMN1mRNA前駆体に強く結合する蛋白を得た。質量分析法で蛋白の分子種を同定したところ、hnRNP C1/C2蛋白であることが判明した。 3 (in vitroスプライシング) エクソン6、イントロン6、SMN1(もしくはSMN2)エクソン7の配列を有するミニ遺伝子を作成し、HeLa細胞核抽出液を用いるin vitroスプライシング・アッセイ系を確立した。抗hnRNP C1/C2蛋白抗体の添加実験を行ったところ、SMN1ミニ遺伝子のスプライシング効率は低下したが、SMN2ミニ遺伝子のスプライシング効率は変化しなかった。このことは、hnRNP C1/C2がSMN1エクソン7スプライシングに特異的に関与していることを示している。 4 (ペプチド核酸添加実験) SR蛋白と類似構造を有するペプチド核酸を合成し、前述のin vitroスプライシング・アッセイ系に添加したところ、SMN2ミニ遺伝子のスプライシング効率は著しく改善した。これは、SMA患者のSMN2遺伝子のスプライシング制御の可能性を示すものであり、SMAの治療法の開発につながるものである。
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Research Products
(1 results)