2004 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病発症に関与するトールライクレセプターファミリーの解析と治療への応用
Project/Area Number |
15591116
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
西村 真二 佐賀大学, 医学部・小児科, 助手 (30346895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
在津 正文 佐賀大学, 医学部・小児科, 助手 (10346877)
石井 榮一 佐賀大学, 医学部・小児科, 助教授 (20176126)
濱崎 雄平 佐賀大学, 医学部・小児科, 教授 (10172967)
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Keywords | 川崎病 / トールライクレセプター2 / トールライクレセプター4 / RP105 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
昨年度に報告したように、CD14遺伝子プロモーターの遺伝子多型が川崎病冠動脈病変の発症に関与しているが、CD14のみではLPSの細胞内へのシグナル伝達は行われず、そのシグナル伝達にはTLRファミリーが関与している。そこで、LPSシグナルのより下流のレセプターであるTLR4とTLR2の遺伝子多型を検討した。川崎病50例、対照50例のそれぞれの既知の部位での遺伝子多型を検討したが、いずれも同部における多型そのものを指摘できず、本邦においては報告されている既知の多型についてはあてはまらない。次に、急性期川崎病血液中の単球におけるTRL4とTRL2の発現量をフローサイトメトリーにて解析した。いずれも単球における発現はみられるが、他の熱性疾患との間に有意差はなかった。更に、川崎病急性期血液中のBリンパ球においてTLRファミリーであるRP105の発現量をフローサイトメトリーにて解析した。急性期においては、RP105の発現は、他のCRP強陽性患者より有意に高値であり、回復期においてはその発現性は低下してくる。このRP105を介するシグナル伝達については、現在のところ詳細な機能は分かっていない。このRP105の実験結果は現在投稿中である。
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