2005 Fiscal Year Annual Research Report
小児思春期糖尿病・肥満における倹約遺伝子と倹約表現型に関する検討
Project/Area Number |
15591131
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
横田 行史 北里大学, 医学部, 講師 (40158366)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野渡 正彦 北里大学, 医学部, 講師 (00208406)
松浦 信夫 聖徳大学, 人文学部, 教授 (50002332)
|
Keywords | 思春期 / 糖尿病 / レプチン / アディポネクチン / 1型糖尿病 / 倹約遺伝子 |
Research Abstract |
【はじめに】小児思春期発症1型DM女児において脂肪細胞特異的アディポサイトカインであるレプチン(L)・アディポネクチン(A)を測定し、血糖コントロール・体格指数等との関連性、さらには種々の倹約遺伝子多型との関連性について検討した。 【対象と方法】1型DMのうち、年1回3年以上にわたり経年的に採血を行った女児24例(平均年齢15.9±4.5歳、平均HbA1C8.3±1.5、継続採血年数5.6±1.6年)。血中L・Aと血糖コントロール状態、インスリン投与量、体格指数との関係、倹約遺伝子多型(脱共役蛋白質遺伝子UCP1:A3826G、β3アドレナリン受容体遺伝子β3AR:Trp64Arg、A遺伝子:AdipoSNP45,164,276,349)解析を行い、L、A、L/A比等との関係を検討した。 【結果】1:血中A値(平均9.60±4.64μg/ml)は、年齢(p=0.0025)、BMI(p<0.001)、収縮期血圧(p=0.015)、1日インスリン投与量(p=0.039)と有意な負相関を認めた。HbA1Cとは相関を認めなかった。2:血中L値(16.6±11.6ng/ml)は、年齢、BMI、収縮期・拡張期血圧、インスリン投与量と有意な正相関を認めた。HbA1Cと相関なし。3:多型解析UCP1(n);A/G(15)、G/G(3)、A/A(6)、β3AR;T/T(17)、T/A(5)、A/A(2)、AdipoSNP45;T/T(7)、T/G(15)、G/G(2)、SNP276;G/G(18)、T/G(6)、SNP349;A/A(10)、A/G(12)、G/G(2)、SNP164;I/I(23)、I/T(1)の結果、高L・低A・高L/A比をUCP1のA/A及びA/G多型で、β3ARのT/T多型で、AdipoSNP45のT/T多型、SNP349のA/A多型で認めた。 【考案と結語】成人肥満・2型DMで認められる高L・低A血症が、小児思春期から生じており、倹約遺伝子多型が関係していることが示された。
|
Research Products
(5 results)