2003 Fiscal Year Annual Research Report
ダイオキシン類によるマウス胎仔骨成長への影響に関する研究
Project/Area Number |
15591138
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
相羽 純 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80138891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 陽子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50203021)
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
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Keywords | ダイオキシン類 / 内分泌撹乱化学物質 / 胎仔骨 / 骨芽細胞 / 3-メチルコラントレン / in situ hybridyzation / AhR / 破骨細胞 |
Research Abstract |
本年度は、3-メチルコラントレン(1mg-0.0001μ9/kg体重)を用いて、母体を介した胎仔の骨形成と分化について検討した。その結果、母体への胎齢10日目から隔日3回投与条件での17.5日胎齢の手足骨化遅延は、0.001mg/kg体重で最低値を示すU字型カーブを示した。対照群と比較して骨異常発生率への影響は明確ではなかった。3-メチルコラントレンの骨化遅延メカニズムを明らかにするために、骨芽細胞を用いて検討したところ、AhR(arylhydrocarbon receptor)mRNAが促進され濃度依存性に細胞増殖が著しく抑制され、alkaline phosphatase活性の阻害、カルシウム沈着の抑制と骨芽細胞に特異的な蛋白であるosteocalcin mRNA発現抑制が認められた。 3-メチルコラントレンの骨芽と破骨細胞のバランスを検討するために、母体に胎齢14日目から隔日3回投与を行なった。生後1日目、7日目の子マウスでは対照群と比較して著しい骨化遅延や骨異常は認めなかったが、形態観察では骨成長板に軽度な異常を認めるものがあった。この点については、現在検討中である。3-メチルコラントレンのAhRを介した破骨細胞への影響では、濃度依存性に内因性RANKL(nuclear factor -γ B ligand), M-CSF(macrophage colony-stimulating factor)の形成を阻害したが、破骨細胞のアクチン環形成等の形態所見には影響を認めなかった。この結果から、3-メチルコラントレンの骨形成に対する影響はLANKLを介した骨形成阻害の可能性が示唆された。しかしながら、in vitro実験とin vivo実験の結果には乖離が認められた。この点については、現在詳細に検討中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Naruse M., Otsuka E., Naruse M., Ishihara Y., Miyagawa-Tomita S., Hagiwara H.: "Inhibition of osteoclast formation by 3-methylcholanthrene, a ligand for arylhydrocarbon receptor: suppression of osteoclast differentiation factor in osteogenic cells"Biochem.Pharmacol.. 67. 119-127 (2004)