2004 Fiscal Year Annual Research Report
アトピー性皮膚炎の主要核内自己抗原DFS70の病態解析
Project/Area Number |
15591174
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
室 慶直 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80270990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 一充 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70335032)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 抗DFS70抗体 / 成長因子 / 脱毛症 |
Research Abstract |
1、アトピー性皮膚炎にもしばしば合併する脱毛症における抗DFS70抗体を調べたところ、健常人に比べて有意に抗体陽性率が高く、また脱毛が重症なタイプになるにつれてその陽性率は上昇した。毛組織におけるDFS70遺伝子とDFS70抗原蛋白の発現も確認され、DFS70が成長因子であることを考慮すると、脱毛症においてこの抗原抗体システムの大きい関与が考えられる。 2、Natural autoantibody的な性格を持つと思われた抗DFS70抗体であるが、上記の脱毛症の解析結果から、各種炎症性疾患の病態修飾因子となっている可能性が強く示唆された。細胞成長因子、ストレス抵抗因子としても特徴付けられている分泌型DFS70抗原の定量系の開発は急務であり、現在サンドイッチELISA開発のためのモノクローナル抗体を作成中である。蛋白N末端およびC末端アミノ酸配列は自己免疫エピトープとは重複していないことがエピトープマッピングの結果から判明しており、蛋白N末端およびC末端アミノ酸配列を持った合成ペプチドにより数種のクローンを確立した。以前、作成したウサギ精製ポリクローナル抗体との組み合わせで実際にサンドイッチELISA行い、競合しないクローンの存在が確認でき、系として確立できる予備データを得た。また、ラットを上記の合成ペプチドで新たに免疫し、新たなモノクローナル抗体を作成しクローンを樹立したので、2種のモノクローナル抗体によるサンドイッチELISAも可能性がある。
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Research Products
(5 results)