2003 Fiscal Year Annual Research Report
表皮細胞デスモゾームの分子形態および棘融解発生機序の免疫電顕法を用いた解明
Project/Area Number |
15591192
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石河 晃 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10202988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 京 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50286548)
天谷 雅行 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
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Keywords | デスモソーム / 免疫電顕法 / デスモグレイン / 尋常性天疱瘡 / デスモプラキン / 細胞接着 / 電子顕微鏡 / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
1 デスモグレイン3(Dsg3)欠損マウスにおけるデスモソーム構成蛋白の局在の検討 Dsg3欠損マウスは尋常性天疱瘡(PV)類似の皮膚粘膜症状を示すことが知られているが、このマウスおよび正常マウスの皮膚および口腔粘膜を-190℃の液体プロパンを用いて急速凍結固定、凍結置換し、免疫電顕ブロックを作成した。デスモソーム構成蛋白デスモグレイン1(Dsg1)、デスモグレイン3、デスモコリン1(Dsc1)、デスモコリン3(Dsc3)、デスモプラキン(DP)、プラコグロビン(PG)、プラコフィリン1(Pp1)に対する抗体を用いて、後包埋金コロイド免疫電顕法により、デスモソーム構成蛋白の局在の変化を詳細に定量的に解析した。その結果、Dsg3矢損マウスにおいてDPのみが正常マウスに比して約11nm細胞内側に偏位していた。そのほかの蛋白は局在に有意な変化を認めなかった。これはデスモソームにおけるDsg3、DP間の相互作用の存在を示唆している。この結果は、平成16年3月に開催される日本皮膚科学会東京地方会(研究)及び5月に開催されるSociety for cutaneous ultrastructural research (Rome)にて発表する予定である。(抄録提出済み) 2 PVモデルマウスにおけるデスモソーム構成蛋白の局在 我々のグループは、継続的に抗Dsg3自己抗体を産生し、PV類似の皮膚、粘膜症状を呈するPVモデルマウスを作成した。このマウス、および正常マウスの皮膚および口腔粘膜を包埋後免疫電顕法にて解析し、現在までに、デスモプラキンの局在を解析討した。PVモデルマウスの基底細胞の側面ではデスモプラキンはデスモソームから離れ、ケラチン線維とともに細胞質内側へ大きくシフトしている像を観察し、ほかのデータとともに論文を作成、受理されている(JID in press)。
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Research Products
(1 results)