2003 Fiscal Year Annual Research Report
毛周期の制御にCRHの果たす役割の解明―CRHノックアウトマウスを用いて―
Project/Area Number |
15591197
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
川名 誠司 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80092683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井村 純 日本医科大学, 医学部, 助手 (90307893)
山岡 淳一 日本医科大学, 医学部, 講師 (80283688)
東 直行 日本医科大学, 医学部, 講師 (60277564)
片山 美玲 日本医科大学, 医学部, 助手 (70339381)
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Keywords | CRH / POMC / ストレス / 毛周期 / マスト細胞 / サブスタンスP / CRHノックアウトマウス / 神経線維 |
Research Abstract |
本研究の目的は、皮膚におけるコルチコトロピン放出ホルモン(CRH)-Proopiomelanocortin(POMC)反応系の存在を証明し、この反応系が及ぼす毛周期の制御機構を解明することにある。 本年度は、間歇的フットショックストレスに加え新たに心理ストレスをC57BL/6マウスに与え、それぞれの毛周期への影響を観察し比較検討した。その結果、心理ストレスはフットショックストレスより有意に休止期を延長させ、成長期の誘導を遅らせた。また、心理ストレス下の休止期毛の毛包角化細胞、脂腺細胞におけるCRHの発現は、免疫染色でより強く陽性となった。そして、心理ストレスにより皮膚の活性型マスト細胞数とサブスタンスP陽性神経線維数も顕著に増加しているのが観察された。 次に、選択的CRHリセプター拮抗薬をマウスに連日投与したところ、抜毛後第1毛周期の成長期の発現が遅延した。 さらにCRHノックアウトマウスの抜毛後毛周期の経時的変化を肉眼的に観察(成長期皮膚の面積計測)したところ、wildマウスと有意な差はなかった。現在、組織学的毛周期判定、PCNA染色による成長期毛の定量、Ki-67染色とTUNEL染色の2種染色による陽性細胞数の測定による、毛周期の判定を施行中である。
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Research Products
(1 results)