2003 Fiscal Year Annual Research Report
造影MRIを用いた心筋血流とバイアビリティーの定量的診断
Project/Area Number |
15591265
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
佐久間 肇 三重大学, 医学部附属病院, 助教授 (60205797)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 憲幸 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40214390)
松村 要 三重大学, 医学部, 助教授 (70126994)
竹田 寛 三重大学, 医学部, 教授 (70106988)
前田 壽登 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (00024703)
中野 赳 三重大学, 医学部, 教授 (60111879)
|
Keywords | 心筋血流 / 心筋梗塞 / Magnetic Resonance Imageing / 造血剤 / 心筋バイアビリティー |
Research Abstract |
平成15年度における研究では、ファーストパス造影MRIによる心筋血流の定量的解析法の開発と遅延造影MRIによる心筋バイアビリティー定量解析法の開発を行った。造影MRIのDICOM画像の読み込み、ROIの設定、血液入力カーブの信号サチュレーション補正、パトラック解析による組織血流パラメータ(k1=[flow]x[extraction fraction])算出、コイルの感度補正、組織血流分布と血流予備能のBull's eye表示などの機能を有するソフトウエアをLINUXオペレーティングシステム上で開発した。また、血液ファントムによる基礎的実験を行い、ファーストパス造影MRIにおける血液入力信号の飽和現象を詳細に解析し、血液信号飽和の影響を除外した心筋血流定量解析法を開発した。正常心筋において、パトラック法による心筋定量評価法は、従来のupslope法よりも定量性と再現性に優れていた。心筋バイアビリティー診断に関しては、遅延造影MRIの画像評価を視覚的ではなく客観的・自動的に行えるように、各心筋セグメントにおける正常心筋と壊死心筋量を内膜側と外膜側心筋に分けて定量的に評価し、極座標カラー表示できるソフトウエアを開発した。この方法を心筋梗塞症例の遅延造影MRIの診断に応用したところ、バイアビリティーの保たれた内膜下梗塞の領域とバイアビリティーの失われた貫壁性梗塞の領域を明瞭に識別することが可能となり、心筋梗塞症例の治療方針の決定にも有用と思われた。
|