2003 Fiscal Year Annual Research Report
MR化学シフト画像とスペクトロスコピーによる生体肝移植ドナー脂肪肝の非侵襲的評価
Project/Area Number |
15591282
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉満 研吾 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (20274467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 強 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (50346798)
入江 裕之 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (50284493)
本田 浩 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90145433)
西江 昭弘 九州大学, 大学院・医学研究院, 非常勤学術研究員
浅山 良樹 九州大学, 医学部附属病院, 医員
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Keywords | 脂肪肝 / MR / 化学シフト画像 / MR spectroscopy / 生体肝移植 |
Research Abstract |
・本研究のprotocolにのっとり、生体肝移植におけるドナーの肝の術前の脂肪浸潤の程度を、これまで7例についてMR化学シフト画像(chemical shift imaging)及びMRスペクトロスコピー(MR spectroscopy)を用い非浸襲的に評価してきた。また3例についてはダイエット・運動療法によって脂肪肝を治癒せしめた後、生体肝移植を施行した。全例経皮的針生検を施行し,顕微鏡的に標本を軽度,中等度,重度脂肪肝に分類した。 ・使用MR装置は現有のSiemens社製Magnetom Vision 1.5T臨床機。 ・撮像シークエンス 1)chemical shift image: 2DFLASH法 TR/TE1 & TE2/FA=100msec/2.3 & 4.1msec/70° 2)MR spectroscopy: STEAM法(移植予定葉に設定) ・評価 1)chemical shift imageから得られた画像の視覚的評価(定性的評価)と,chemical shift index (CSI)による評価(定量的評価),さらにはMR spectroscopyから得られるspectroscopy indexを,それぞれ術前経皮的肝生検によって得られた組織片の顕微鏡的脂肪肝の程度と相関させた。 ・結果 1)Chemical shift imaging:7例全例で組織学的脂肪浸潤の程度と相関した。また、ダイエット・運動療法を行った3例ではその前後で有意な画像上の改善が見られ、これも組織所見と一致した。 2)MR spectroscopy:本7例においては、その有用性は認めなかった。 ・小括 これまでの所、chemical shift imagingは非常に有用であるが、一方MR spectroscopyは現在の機種による手法では限界があると思われる。今後症例をさらに重ね、データを解析したい。
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