2005 Fiscal Year Annual Research Report
胸部単純写真におけるコンピュータ支援診断の研究-検時的差分画像法の臨床的有用性-
Project/Area Number |
15591285
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
芦澤 和人 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90274662)
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Keywords | コンピュータ支援診断 / 経時的差分画像法 / 胸部単純写真 |
Research Abstract |
経時的差分画像法はコンピュータ支援診断(computer-aided diagnosis : CAD)の一つで、撮影時期の異なる2枚の胸部単純写真の差分をとることで、新たに出現した病巣や既存の病巣の経時的変化を強調して描出する方法である。1昨年度のretrospectiveな研究すなわち読影実験では、胸部単純写真における日常臨床で遭遇する様々な病態、たとえば結節影や限局性浸潤影,びまん性陰影における本システム(Truedia/XR,三菱スペース・ソフトウェア)の有用性が確認された。特に読影経験の少ない読影者において有用であった。 そこで昨年度から今年度にかけて、実際の日常診療でのこのシステムの有用性を検討した。読影方法は、各放射線科医がまず経時的差分画像なしで読影し,過去画像と現在画像での変化の有無について5段階評価した(1:確実に変化有り,2:おそらく変化有り,3:変化が有る可能性あり,4:おそらく変化無し,5:確実に変化無し)。その後,経時的差分画像をみて再度5段階評価を行い、見落としがないかの確認や所見の変更を必要に応じて行った。 日常診療における単純写真は正常例や経時的変化が少ない症例が多いが、読影者が評価を無しから有り(4,5→1-3)に変更したもの、すなわち見落とし症例と考えられるものや、有りから無し(1-3→4,5)に変更したもの、すなわち偽陽性だったと考えられる症例が、少なからず認められた。この結果は本システムの有用性を示すもので、特に見逃し症例を減少させるうえで極めて有用と考えられる。
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Research Products
(1 results)