2003 Fiscal Year Annual Research Report
臨床PET検査をめざした動脈硬化巣における脆弱なプラーク検出の基礎的研究
Project/Area Number |
15591290
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
高橋 延和 横浜市立大学, 医学部付属病院, 講師 (20295512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 恵 北里大学, 医学部付属病院, 講師 (00305476)
井上 登美夫 横浜市立大学, 医学部付属病院, 教授 (80134295)
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Keywords | vulnerable plaque / ^<18>F-FDG / Annexin V |
Research Abstract |
vulnerable plaqueは直接生命予後に関わり、かかる病変部の診断は動脈硬化性病変に対する治療戦略の決定に大きく左右する。現在までのところ、血管内視鏡、血管超音波検査などを用いた形態的診断の報告は多数認められるが、plaqueの機能的診断の報告は国内外を通じて少ない。特にアポトーシスimaging用ポジトロン製剤であるC-11 Annexin Vと、炎症細胞のimaging用ポジトロン製剤であるF-18FDGを組み合わせた報告は国内外でもまだない。準備実験としてAnnexin Vのポジトロン製剤であるC-11標識薬剤の合成実験を行った。横浜市立大学医学部付属病院に設置されているサイクロトロン(CYCLONE 18/9 IBA Belgium)を稼動し^<14>N(p,α)^<11>C反応にて^<11>CO2を生成した。その^<11>CO_2を^<11>CH_3I自動合成装置に通して^<11>CH_3Iを生成し、-20℃MeOH1.0ml中に溶解しているAnnexin Vとバブリングさせた後クローズシステムのなかで80℃5分間反応させ真空中で乾燥させた。2.0mlの生理食塩水を加えて調整し、マイクロポアフィルターをとおしてC-11 Annexin Vを合成した。HPLC column(TDK-GEL ODS-120T)4.6×250mmを用いた合成したC-11 Annexin Vの検討ではアイソトープ標識のないAnnexin VとC-11 Annexin VのUV detectorおよびradiodetectorのretention timeはそれぞれ共に3.5分と3.8分であった。^<11>CH_3I反応器にトラップされた放射能に対するradiochemicalyieldは10-15%であった。また、^<18>F-FDGの合成を行った。^<18>F-FDGは^<18>O-濃縮水に陽子を照射して^<18>O(p,n)^<18>Fの核反応で生成した担体無添加のH^<18>Fに、炭酸カリウムとKryptofix2.2.2を添加して充分に乾燥させた後、無水のアセトニトリルに溶解したトリフレートを加え、得られたフルオロテトラアセチルグルコピラノースを塩酸で加水分解し、生成した^<18>FDGを陽イオン交換樹脂、イオン遅延樹脂、Sepak C18、アルミナに通し不純物を分離除去した後、注射剤の製法により生成した。^<18>F-FDGは30μA 70minの照射条件のもとにおいて、合成終了時に14.8GBq以上であることをキューリーメーターにて確認した。また心疾患の臨床例に^<18>F-FDGを用いたPET検査を行い、両心室のペーシング治療による重度心不全症例の治療効果判定に有用であることを論文で発表した。
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Research Products
(1 results)