2004 Fiscal Year Annual Research Report
臨床PET検査をめざした動脈硬化巣における脆弱なプラーク検出の基礎的研究
Project/Area Number |
15591290
|
Research Institution | Yokohama City University, Hospital |
Principal Investigator |
高橋 延和 横浜市立大学, 医学部附属病院, 講師 (20295512)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 登美夫 横浜市立大学, 医学(系)研究院, 教授 (80134295)
高橋 恵 北里大学, 医学部附属病院, 講師 (00305476)
|
Keywords | vulnerable plaque / F-18 FDG / F-18 Annexin V |
Research Abstract |
本研究は横浜市立大学のPET検査施設を利用し、既に横浜市立大学で臨床応用されているglucose代謝イメージング製剤である、F-18FDG(FDG)とアポトーシスの関係を基礎的に検討すること。リン脂質結合タンパクファミリーのF-18標識の可能性を検討し新たなアポトーシス検出製剤を開発することを目的におこなった。apolipoprotein E欠損マウスに高コレステロール食を7週与えた動脈硬化モデルマウスを作成し、脆弱なプラークへのアポトーシス発現についてFDGおよびF-18標識Annexin V(AnnV)を投与し、コントロールマウスと対比して検討した。また脆弱なプラークは病理組織学的検討により、TUNNEL法によるアポトーシス細胞の確認とMOMA-1抗体を用いたマクロファージの存在にて確認した。さらに遊離細胞系HL60細胞にガンマ線5Gy照射してアポトーシスを誘導し、非照射細胞と比較して合成したAnnVへの結合を測定し、アポトーシスの有無による差を遊離細胞系実験にて検討した。AnnVはアポトーシスの検出にフローサイトメトリーで使われているアネキシンの標識体として合成した。合成はWaters社のSEPPAKカラムにAnnexin Vの水溶液を少量注入し、凍結乾燥機で十分に溶媒を飛ばし、サイクロトロンで製造したF-18 F2gasを直接カラムに通じたのちに、緩衝液でAnnVを回収して生成した。動脈硬化モデルマウスの脆弱なプラークへのFDGおよびAnnVの集積はコントロールマウスと比較して有意な集積亢進を示した。合成したAnnVはガンマ線照射して誘導したアポトーシス発現率の高い細胞と非照射細胞で結合に有意な差を示した。以上の結果からアポトーシス検出PET用製剤としてAnnVが有用である可能性が示され、臨床応用に向けさらにインビボ動物実験の必要性が示された。
|
Research Products
(2 results)