2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規免疫抑制剤APC0576の臨床応用にむけた基礎的研究
Project/Area Number |
15591325
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
湯澤 賢治 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10240160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 幹 味の素(株)医薬カンパニー, 医薬研究所, 主席研究員
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Keywords | APC0576 / 免疫抑制剤 / 臓器移植 / サル |
Research Abstract |
味の素(株)によって完全化学合成された化合物の中から、NF-κBによる遺伝子活性化の阻害でスクリーニングされた化合物がAPC0576である。APC0576は、分子量が小さく、マクロライド構造を持たず、経口投与可能であり、in vitroで強力な免疫抑制活性を有する新規免疫抑制剤である。APC0576は濃度依存性にNF-κBによる遺伝子活性化を阻害するが、細胞のviabilityに影響はない。CD3+CD28刺激によるIL-2産生を抑制するが、PMA+Ionomycin刺激では抑制しない。このことから、カルシニューリン阻害剤でないことが明らかになった。しかし、種特異性があり、ラット、マウス、ウサギなど、サルとヒト以外の動物では効果発現のために2〜8倍の高濃度を要した。そこで、アカゲザルを用いてin vivoの実験を行った。APC0576(10〜50mg/kg、経口、1日2回)投与下に破傷風トキソイドを用いたDTH反応を観察した。APC0576は用量依存性にDTH反応を抑制し、用量依存性に抗体産生も抑制した。次いで、APC0576投与下にアカゲザルを用いて腎移植実験を行った。APC0576を50mg/kg、経口、1日2回の30日間の投与により、移植腎機能は良好に保たれ、投与中止後に拒絶された。この経過中、問題になる副作用は認められなかった。このことから、シクロスポリンと同等の免疫抑制力と考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kenji Yuzawa: "APC0576: a novel small molecule, immunosuppressive agent effective in primate models"Transplantation. 75・11. 1901-1904 (2003)
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[Publications] 湯沢賢治: "作用機序の全く異なる新規免疫抑制剤の開発-APC0576-"移植. 38・別冊. 150 (2003)