2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄由来血管前駆細胞と自家静脈グラフト内膜肥厚との関連について
Project/Area Number |
15591336
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 昌義 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (60329381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古森 公浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40225587)
室原 豊明 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90299503)
恵美 宣彦 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30185144)
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Keywords | グラフト内膜肥厚 / 骨髄前駆細胞 / 末梢動脈疾患 / スタチン / 内膜肥圧抑制 / eNOS |
Research Abstract |
ウサギ頸動脈を自家静脈にて置換した脈グラフトモデルを作製、前回のHMG-CoA還元酵素阻害剤(プラバスタチン)に加えピタバスタチン投与による内膜肥厚抑制効果を多方面より検討した。(実験1)(方法)正脂血症ウサギ頚動脈自家静脈バイパスモデルを作製。コントロール群(n=8)には通常飼料、薬剤投与群(n=9)にはプラバスタチンナトリウム10mg/kgを投与し4週間後にグラフト採取。前回HE染色にて内肥厚を検討したが加えて細胞増殖活性をPCNA染色を用いて平滑筋増殖を検討し、さらにTUNEL法にてスタチンの細胞アポトーシスへの影響を検討。また内皮細胞に対するスタチンの効果をHUVECを用いWesternblotting法にてeNOSの発現を検討。(結果)血清脂質濃度には差がなかった。PCNAindexはスタチン群で有意に低く、TUNEL法では有意にそのindexが高かった。eNOS発現はHUVECにおいてその発現増強を見た。(考察)以上よりプラバスタチンの慢性投与にて内膜肥厚抑制効果が確認されスタチンの脂質低下を介さない機序による内膜肥厚抑制効果を示した。その過程としてPCA染色、TUNEL法の結果よりVSMC増殖抑制、アポトーシス促進作用によることが示唆された。(実験2)ピバタスタチン投与群(n=14)、コントロール群(n=14)にて同様な実験を行った。結果として内膜肥厚抑制効果、細胞増殖抑制効果の有ることがわかり、ピバタスタチン慢性投与による脂質の低下を介さない内膜肥厚抑制効果が確認された。
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Research Products
(7 results)