2003 Fiscal Year Annual Research Report
虚血再灌流障害における腸管粘膜再生に対する骨髄由来細胞の役割:実験的検討
Project/Area Number |
15591361
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
矢内 俊裕 順天堂大学, 医学部, 助手 (20317481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 善文 順天堂大学, 医学部, 講師 (60286739)
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Keywords | ischemia-reperfusion injury / mouse / Bone marrow cell / Green fluorescence protein / Small intestine |
Research Abstract |
1.今年度は以下について検証をかさねた。 イ.本研究に使用するため、骨髄細胞GFP陽性モデルマウスを作成した。 ロ.このモデルマウスを用いて、血管クリップにて上腸間膜動脈をクランプした後、再灌流させる、虚血再灌流障害モデルを作成した。 上記2点からまず、上腸間膜動脈を20,25,30,および40分クランプさせた後、24hr,3日、7日および30日目に犠死させ、小腸を検体として摘出した後にH-E染色にて検討したところ、充分な虚血再灌流障害を得られなかった。 そこで、上腸間膜動脈に加えて上腸間膜静脈を同時に20分間クランプした群を作成し、6および16時間後に得られた検体をH-E染色にて観察したところ、小腸絨毛に虚血再灌流障害が確認された。 現在、上記の条件で作成したモデルに対し、再灌流経時的に検体を採取し、骨髄由来GFP陽性幹細胞の障害部位への集積および分化については次年度の検討事項とし、さらに次年度は降虚血再灌流障害時に、障害部位における骨髄由来GFP陽性幹細胞の集積および分化について引き続き検討する。 また、上記の結果、障害部位の修復における骨髄由来幹細胞の関与が確認されれば、G-CSF(granulocyte colony-stimulating factor)を投与することにより骨髄細胞の生成を刺激することで、さらに組織の修復が促進されるか否かについて検討を進めたい。
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