2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591371
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center |
Principal Investigator |
藤岡 ひかる 国立病院長崎医療センター(臨床研究センター), 形態研究部長 (00264226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 稔 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 先端技術研究部長 (40217906)
八橋 弘 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 治療研究部長 (50360855)
石橋 大海 国立病院, 長崎医療センター・臨床研究センター, 臨床研究センター長 (80127969)
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Keywords | ヒト肝細胞 / 凍結保存 / 肝細胞バンク / 肝細胞移植 / 肝不全 |
Research Abstract |
・ヒト肝細胞の分離・培養、凍結保存を5症例施行した(全例、転移性肝癌症例)。 【材料と方法】 ・標本:国立長崎医療センターおよび長崎大学付属病院において外科的切除を施行された非感染性ヒト肝組織。 ・分離:collagenaseによるtwo-step isolation method。 ・培養:collagen coat dish(6穴あるいは12穴)。 ・保存:各種保存液を用い、-80℃で凍結保存。 【結果】 1)血行遮断から灌流開始までの時間(温阻血時間);1.5時間〜3.5時間 2)灌流開始からEDTA working solution灌流開始までの時間(冷阻血時間);30分 3)灌流液、移送時の保存液の種類と量;UW液、1〜1.5L 4)分離肝細胞量、生存率;7.0-7.5×10^6個/肝g、生存率60-70%。 5)ヒト肝細胞培養期間;最長45日。 6)凍結保存後の生存率;40-50% プレート接着率 10-20%。 【考察、今後の課題】 1)全例、冷阻血後に分離している。分離後の生存率は60-70%であり、冷保存液はUW solutionであるが、改良を加えるべきである。 2)培養期間の最長は45日であるが、本研究の主旨から考慮すれば長期培養は必ずしも必要でないことから、培養方法は現状で良いと考えられる。 3)凍結保存後の生存率、プレート接着率は不良であり凍結保存条件の改善が必要である。DMSOの混合率改良、ヒト凍結血漿の混合などを計画している。
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