2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591375
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山口 悟 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20344947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90186560)
浅尾 高行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40212469)
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Keywords | 食道癌 / 癌の発生と進展 / RASSF1A / Timp-3 |
Research Abstract |
多発食道癌および表層拡大型表在食道癌においての発生、進展様式に関しての検討を行う。ミトコンドリアDNAの遺伝子変異の検索、DNAのメチル化検索の二つの手法を用いて、食道癌の発生、進展様式を解明するために、今年度は主にRASSF1A遺伝子のメチル化解析を行った。 他癌にてメチル化による失活が報告されているRASSF1A遺伝子の解析を継続して行い、食道癌手術検体においてMethylation specific PCR法を用いて23.6%のメチル化異常を検出した。RASSF1A遺伝子のメチル化と腫瘍の組織学的分化度の有意な関連性が示唆された。RASSF1A遺伝子のメチル化が食道癌の脱分化能と関連している可能性が考えられた。メチル化と患者予後とは相関しなかった(Diseases of the Esophagus誌に掲載)。 マトリックス分解酵素の内因性インヒビターであるTissue Inhibitor of Metalloproteinases(Timp)-3は大腸癌、腎癌、脳腫瘍で腫瘍部分におけるメチル化による失活が報告されている。この遺伝子が食道癌の発生・進展に関与しているか否かを解明するために遺伝子産物の発現に関して免疫組織化学的検討を行った。食道癌手術症例を対象とし、手術摘出標本のパラフィン包埋切片を材料とした。抗Timp-3抗体を用いて蛋白発現を検討した。正常細胞、腫瘍細胞ともに細胞質に局在していた。壁深達度や進行度、リンパ節転移と発現強度との関連を検討した。また発現量と予後との関連を検討した。Timp-3の発現と食道癌の進展・予後の関連性が示唆され、Timp-3が食道癌の発生と進展に関与している可能性が考えられた(British Journal of Cancer誌に掲載)。
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Research Products
(1 results)