2004 Fiscal Year Annual Research Report
白血球麻酔による外科治療の低侵襲化-蛍光遺伝子導入ラット微小循環観察法を用いて-
Project/Area Number |
15591488
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
佐藤 幸夫 自治医科大学, 医学部, 講師 (10312844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蘇原 泰則 自治医科大学, 医学部, 教授 (60114097)
小林 英司 自治医科大学, 医学部, 教授 (00245044)
遠藤 俊輔 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10245037)
菅 理晴 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部・移植免疫研究室, 室長 (80265397)
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Keywords | 白血球 / 肺障害 / ARDS |
Research Abstract |
白血球の生体内で観察するには何らかの方法で白血球を標識する必要がある、しかし、標識の過程において白血球は活性化されてしまう為、本来の動態を観察するのは困難である。この問題を解決する為我々は緑色蛍光蛋白遺伝子導入ラットを用いたモデルを開発した。麻酔下人工呼吸下に肺微小循環を生体蛍光顕微鏡下に観察、肺微小循環の毛細血管における白血球の通過を可視化した。これを高感度蛍光観察用CCDにて記録、PCにてその軌跡を解析し、白血球の毛細血管通過時間および毛細血管における集積、細静脈における白血球動態を評価するモデルを確立した。このラットにエンドトキシンを静注し、肺微小循環における白血球動態を観察した。エンドトキシン静注後、末梢血での白血球数は減少した。白血球の肺毛細血管通過速度は著明に低下し、毛細血管に集積した。しかし、細静脈でのローリング及び接着は増加しなかった。臓器微小循環での白血球の集積の為に、末梢血での白血球数が低下したと考えられた。肺循環においては、細静脈に白血球の集積がおこる体循環とは異なり、肺循環においては毛細血管に白血球が毛細血管に集積することを、標識による修飾の加わらない状態での白血球の動態をリアルタイムで観察することにより、証明した。このモデルにおいて白血球のcGMP濃度を、NOのドナーであるSNAP等を用い、cAMP濃度はcAMP合成を促進するプロスタグランディンI_2及びcAMP分解を抑制するphosphodiesterase type4阻害薬を用い、増加させ白血球の集積への影響を評価した。
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Research Products
(3 results)