2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591545
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
松谷 雅生 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90010454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 亮 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (90237678)
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Keywords | 胚細胞腫瘍 / 染色体 / ハプロタイプ |
Research Abstract |
1.頭蓋内胚細胞腫瘍症例の手術サンプルおよび家族からのgenomic DNAの収集を行った. 2.本課題の研究の手始めにまず,Y染色体に注目して,そのハプロタイプの解析を行った. 3.男性頭蓋内胚細胞腫瘍35症例から血液を採取しgenomic DNAを抽出した. (1)YAP, SPY465,47Zを用いてY染色体のハプロタイプをD(type 2),02b*(type 3),02b1(type 4),および残りのtype 1(Cおよび0のうち02b*と02b1以外のハプロタイプ)に分類した.PCRの手法での多型解析およびWAVEの手法を用いた.健常日本人のY染色体ハプロタイプの比率はtype 1=40%,type 2=30%,type 3=10%,type 4=20%と報告されている. (2)男性頭蓋内胚細胞腫瘍患者のY染色体ハプロタイプはtype 1=12例(34%),type 2=13例(37%),type 3=2例(6%),type 4=8例(23%)であった. (3)Type 1症例においてはgerminoma 7例(58%),non-germinomatous germ cell tumor(NGGCT)5例(内poor prognosis groupに分類される悪性腫瘍群に含まれるchoriocarcinoma 1例),type 2はgerminoma 9例(69%),NGGCT 4例(悪性腫瘍群はembryonal carcinoma+yolk sac tumor 1例,yolk sac tumor 1例),type 3+4はgerminoma 6例(60%),NGGCT 4例(悪性群は0例)であった. (4)Type 1/2のハプロタイプに予後不良群の頻度が高い傾向が示唆された.
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