2003 Fiscal Year Annual Research Report
MIFワクチンの開発とそのリウマチモデルマウスに対する効果の検討
Project/Area Number |
15591560
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野寺 伸 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (00359481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西平 順 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30189302)
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Keywords | マクロファージ遊走阻止因子 / ワクチン / 慢性関節リウマチ |
Research Abstract |
ワクチンは(1)MIFワクチン、および(2)MIF DNAワクチンの2種類を平行して作製し、効果を検討することとした。(1)MIFワクチンとしてリコンビナントMIFをPPD (purified protein derivative of tuberculin)とconjugateしたもの(MIF-PPD)を作製し、PPD単独をコントロールとして8週令Balb/cマウス♀に2週おきに3回接種した。ワクチン接種により抗MIF抗体価は上昇を認めた。次にこれらマウス(MIF-PPD群、PPD単独群、無投与群、各群n=5)にII型コラーゲン抗体カクテル関節炎発症を試みたところ、MIF-PPD群の関節炎スコアは無投与群に比べ低い傾向を示したが、今のところ統計的有意差は認めない。(2)MIF DNAワクチンとしてa, MIFにヘルパーTエピトープとしてtetanus toxinの21残基を組み込んだもの、b.およびc.,さらにこれのN端にTNF-α (b)およびIL-5 (c)の分泌用シグナル配列を組み込んだもの、d.,コントロールとしてMIF cDNAそのものを準備した。これらを8週令Balb/cマウス♀(各群n=5)に2週おきに6回接種したところ、抗MIF抗体価の上昇を明確に認めたのはa群で1匹、b群で2匹のみであった。各群すべてにII型コラーゲン抗体カクテル関節炎発症を試みたところ、抗MIF抗体価の上昇しなかったマウスはすべて関節炎を発症したが、抗MIF抗体価上昇マウス3匹はいずれも関節炎を全く発症しなかった。MIFワクチンは現段階ではDNAワクチン方式に期待がかかるが、抗体価の上昇が不確実な点が問題であることが判明した。さらなるデザインの改良が必要である。
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Research Products
(3 results)