2003 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨細胞と骨髄由来間葉系細胞の2層培養による移植用骨軟骨複合体の作成
Project/Area Number |
15591564
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
和田 佑一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (10282485)
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Keywords | 軟骨再成 / 軟骨細胞 / 骨髄間葉系細胞 / 2層培養 / 骨軟骨複合体 |
Research Abstract |
本年度は、軟骨細胞と骨髄由来間葉系細胞を層状に共培養することにより、自家移植用の骨軟骨複合体を作成することを目的とした実験を行った。白色家兎の脛骨および大腿骨より骨髄液を、肩関節、股関節、膝関節より軟骨組織を採取した。骨髄液をウシ胎児血清添加培養液と混合して培養用シャーレに播種し、シャーレに接着して増殖した細胞(骨髄由来間葉系細胞)を単層培養した。1週間後に、骨髄由来間葉系細胞を培養インサート上に種々の細胞密度で播種して、さらに1週間培養を行った。一方、関節軟骨組織から酵素処理により得られた軟骨細胞は、Alginate Beads内で3次元培養を行い、2週間後に細胞周囲に形成された基質とともに細胞を遊離した。これらを先に準備した骨髄細胞層の上に移してさらに数週間培養し、シート状の軟骨組織を作成することに成功した。骨髄由来間葉系細胞および軟骨細胞は、前述の条件で2週、4週、8週、12週の時期の組織を作成し、至適条件を決定した。培養に際しては、軟骨に至適の条件、また、骨誘導に至適の条件の2条件を設定した。組織学的検討としては、HE、トルイジンブルー、サフラニン0、アリザリンレッド、アルカリフォスフォターゼ染色を行い、軟骨層および骨髄細胞層の細胞外基質の評価を行った。生化学的には、各層の水分含量(湿重量-乾燥重量)、DNA量(ヘキストダイによる定量)、プロテオグリカン含有量(DMMB法)、コンドロイチン硫酸及びケタラン硫酸量(ELISA法)、コラーゲンタイピング(SDSゲルおよび、I,II型コラーゲンに対するウェスタンブロッティング法)、コラーゲンクロスリンク量(HPLC法)を検討することにより上記至適条件を決定した。
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Research Products
(1 results)