2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591585
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡部 昌平 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80253300)
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Keywords | 変形性関節症 / 遺伝子治療 / アデノウィルス / SRT / ortマウス / IL-4 |
Research Abstract |
in vivoでの遺伝子発現実験と関節症発症抑制効果の検討 実験動物;SRT/ortマウス(雄)16週齢 a)遺伝子発現実験:ナイーブなマウスに各遺伝子(basicFGF, mouse IL-4,GFP)をコードしたアデノウィルスベクター(AdCAsFGF-2、AdClL4、AxCAEGFP)を膝関節内、膝関節近傍或いは足部それぞれの関節内組織における遺伝子産物の発現を検討した。関節組織の抽出物について蛋白、RNAをそれぞれ、ELISA,RT-PCRにて検査したところ注射局所に蛋白の発現とmRNAが認められ遺伝子発現が確認された。現在データを整理中である。 b)関節症発症抑制実験:関節症発症前(生後18週)のマウスにAdCAsFGF-2、AdClL4、AxCAEGFPをそれぞれ静脈内または関節内投与し、ウィルス投与後14週間でと殺し、膝関節を病理学的(肉眼的、顕微鏡的)に評価した。その結果、AdClL4を投与したマウスでは関節症の発症が抑制される傾向が認められた。膝関節局所或いはその近傍に投与した場合、関節症発症の抑制効果は投与関節のみならず、非投与側の関節まで関節症の発症が抑制される傾向が認められた。 c)発症関節症軽減実験:関節症発症後のマウスへの各ウィルスを投与し、疾患に対する治療効果を検討したが、著明な関節症の軽減効果は認められなかった。ベクターの量、投与方法についてさらに検討している。 d)関節炎発症抑制効果のメカニズムについての検討:被検マウスの関節からmRNAを抽出し、RTにてcDNAを合成し各DNA arrayにて関節軟骨成分をコードする遺伝子発現について検討している。 in vitroでのIL-4による軟骨保護効果の検討 実験動物;ラット(雄)5日齢 a)関連実験として分離軟骨細胞に機械的刺激を加えることにより、軟骨細胞の代謝活性を低下させる条件を設定し(in vitroでの変形性関節症モデル)、basicFGF,IL-4,GFP投与による軟骨保護効果を検討した。この結果IL-4に軟骨代謝を維持する効果が認められた。これらの結果は既に論文にして公表している。
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Research Products
(2 results)