2003 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷におけるPACAPの脊髄細胞保護効果とその作用機序に関する研究
Project/Area Number |
15591591
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉野 伸司 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10274820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小宮 節郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30178371)
宮田 篤郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60183969)
米 和徳 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40182844)
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Keywords | 脊髄損傷 / PACAP / アポトーシス |
Research Abstract |
脊髄損傷時におけるPACAP投与による神経保護効果を検証する目的で以下の実験を行った。 1.ラット急性脊髄損傷モデルにおけるPACAPの神経保護効果について組織学的・免疫組織学的に検討した。 【方法】ラット第9胸髄に120g/2分間の圧迫を加え、脊髄完全損傷モデルを作製した直後にマイクロシリンジを用いて損傷部の脊髄クモ膜下腔内へPACAP(100pmol/10μl、10pmol/10μl)およびコントロールとしてCSF(人工髄液)10μlを投与した。損傷後4h/24h/3d/7dで経心臓的灌流固定後、脊髄凍結切片作製し、各々の群でHE染色・TUNEL染色および抗active-caspase3抗体による免疫染色を行い比較検討した。 【結果】損傷3日後においてPACAP投与群ではCSF投与群に比較して損傷脊髄におけるTUNEL陽性細胞およびactive caspase-3陽性細胞の出現が抑制されており、PACAP投与による脊髄損傷時のアポトーシス抑制効果が示唆された。 2.損傷脊髄におけるPACAPおよびPACAPレセプターの遺伝子発現をRT-PCR法で観察した。 【方法】損傷後0h/4h/24hで脊髄摘出しRT-PCR法でPACAPおよびPACAPレセプターであるPAC1,VPAC1,VPAC2の発現を経時的に観察した。 【結果】損傷後24時間まではその発現量に大きな変化は認めなかった。 以上の実験結果および過去の研究成果をあわせて考えると、PACAP投与により脊髄損傷後のアポトーシスは抑制される傾向にあることが示唆された。今後、損傷脊髄におけるアポトーシスや神経増殖再生関連タンパクの発現の観察(Western blot)等によりPACAPの神経保護効果の作用機序の解明を行っていく予定である
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Research Products
(1 results)