2003 Fiscal Year Annual Research Report
再生工学的手法を用いた再生膝前十字靭帯(ACL)によるACL再建術の試み
Project/Area Number |
15591606
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
丸毛 啓史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (70199925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜山 三葉子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20317994)
鈴木 秀彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70277044)
辻 美智子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80207365)
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Keywords | 再生工学 / ACL線維芽細胞 / 再生ACL / ACL再建術 |
Research Abstract |
我々は、1996年以降、膝前十字靭帯(ACL)断裂膝に対して、自家屈筋腱とともに生体吸収性のポリ乳酸製の糸で作成した靭帯補強材(PL-LAD)を用いたaugmentation法による靭帯再生術を施行している。これまでのところ、PL-LADによる障害はなく、良好な臨床成績を得ていることを報告しており、再建靭帯の生検組織の組織学的検索とコラーゲン分析の結果から、再建靭帯が経時的に本来のACLに近似した組織に変換されていくことを明らかにしている。 本研究の目的は、ヒトACL再建術の靭帯補強材として開発し、十分な抗張力を有したPL-LADをACL再生の足場として応用することにより、十分な機能を有した靭帯組織を再構築し、臨床応用するための方法を確立することにある。 ヒトACL線維芽細胞の単離・培養:人工膝関節置換術の際に採取したACLを周囲の軟部組織を除去した後、細切し、0.125%コラゲナーゼ(2mM CaCl_2)を含んだDMEM溶液(pH7.4、100IU/ml penicillin G、25mg/ml gentamicin)中で1mg組織/1ml酵素溶液/とし、37℃、20時間の処理を行う。次に、細胞溶液に0.1%トリプシン(1ml/mg水和組織)を加え、37℃、1時間の処理を行う。以上の処理により単離したヒトACL線維芽細胞をDMEM溶液(pH7.4、10%ウシ胎児血清、100IU/ml penicillin G、25mg/ml gentamicin)中で継代培養した。 1×10^7細胞/mlのヒトACL線維芽細胞懸濁液に予めprewetした幅6mm、長さ100mm、引張破断強度:1180N、引張破断伸度:19%のPL-LADを浸漬し、6時間の振盪培養を行った後、走査電子顕微鏡による観察を行ったところ、PL-LADの表面に細胞接着がみられ、組紐の内部にも細胞が分布している様子が観察された。さらに、ACL線維芽細胞が付着したPL-LADを周期的伸展刺激装置に装着し、引張張力(約50N、30回/min)を加えながら24時間培養したところ、PL-LADの線維に付着し、線維に沿って伸張した線維芽細胞が観察された。
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