2003 Fiscal Year Annual Research Report
脊柱変形に関連する遺伝的要因ならびに後天的要因の解明
Project/Area Number |
15591609
|
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
成澤 研一郎 産業医科大学, 医学部, 講師 (20269062)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 建詞 産業医科大学, 医学部, 助手 (60299617)
中村 利孝 産業医科大学, 医学部, 教授 (50082235)
|
Keywords | 脊柱変形 / 椎体骨棘 / 椎間板腔狭小化 / eNOS / GNAS / VDR / 骨密度 / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、脊柱変形に関連する遺伝的要因および後天的要因の候補をあげ、それら候補要因が脊柱変形にどの程度影響を及ぼすかをcross-sectional studyで明らかにすることである。 対象)平成15年3月までに骨粗鬆症または脊椎変性疾患の診療目的で当病院ならびに成人病診療研究所を受診し、診療上胸腰椎X-P撮影を必要とする60歳以上の女性118人が本研究に参加した。対象の平均年齢、平均身長、平均体重はそれぞれ70.5才、150.4cm、49.8kgであった。骨塩定量測定、胸腰椎X-P撮影、血液および尿の生化学検査、および遺伝子解析を行った。 画像所見結果)腰椎骨密度の平均は0.862g/cm^2であった。胸腰椎X-P脊柱変形に関しては、椎体の骨棘指数の1人あたりの各平均指数は0.61/椎間で,腰椎骨棘面積の平均は1人1椎間あたり1.75cm^2であった。椎間板腔狭小化は1人あたり平均2.85椎間、前縦靱帯骨化は同0.44椎間、椎体終板硬化は同0.75椎間、椎体変形は同0.73椎体に認めた。 血液・尿検査結果)尿中のNTx、DPD、およびPyrはそれぞれ57.8、7.53、35.98n mol/m mol.Creであった。血清中のintact osteocalcin、Al-P、Ca、IP、およびTriglycerideの平均はそれぞれ8.4ng/ml、189IU、9.3mg/dl、3.4mg/dl、129mg/dlであった。 遺伝子解析)上記対象のendothelial nitric oxide synthase、G protein Gs alpha、Vitamin D receptor、およびestrogen receptorのサブタイプは現在解析中である。 今後2年間で対象者をさらに増やして、脊柱変形に関連する遺伝的要因、および後天的要因が実際に脊柱変形にどの程度影響を及ぼすかを解析する予定である。
|