2003 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺の進行に対するサイクロオキシゲナーゼ-2とリポキシゲナーゼの影響
Project/Area Number |
15591676
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
溝上 敦 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (50248580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並木 幹夫 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70155985)
越田 潔 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70186667)
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Keywords | 前立腺癌 / COX-2 / 抗癌剤抵抗性 |
Research Abstract |
1.再燃性前立腺癌は一般に抗癌剤耐性であり、また、COX-2が過剰発現していること、COX-2が過剰発現している他の癌においてはCOX-2の関与が考えられている。従って我々はCOX-2の過剰発現が前立腺癌の薬剤耐性に関与しているという仮説をたてた。そこで、前立腺癌細胞LNCaP (COX-2をほとんど発現していない)にCOX-2を強制発現させた細胞株LNCaP-COX-2を用いて、再燃前立腺癌でしばしば用いられる4種の抗癌剤(エストラサイト、エトポシド、タキソール、シスプラチン)に対する薬剤感受性を調べた。エストラサイト、エトポシド、タキソールに対する抗癌剤感受性はLNCaP-COX-2とその親株LNCaP-Neoとで違いは認められなかった。しかし、シスプラチンに対する感受性のみLNCaP-COX-2で抵抗性となっていた。LNCaP-COX-2においてシスプラチンに対するIC50は約3倍上昇していた。現在、なぜ、COX-2過剰発現でシスプラチン抵抗性となるのか調査中である。 2.Lipoxygenase (LOX)ではLOX-5, LOX-12, LOX-15-1, LOX-15-2が主な酵素で、LOX-5, LOX-12, LOX-15-1が癌の増殖、LOX-15-2が癌の増殖阻害と関連していることが知られている。前立腺癌細胞LNCaP, PC-3, DU145、正常前立腺上皮細胞Pr-ECにおいてこれらのmRNA発現の程度をRT-PCRを用いて現在調査中である。
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