2003 Fiscal Year Annual Research Report
膜輸送蛋白質MXRの機能解析とその臨床的意義の検討
Project/Area Number |
15591699
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西山 賢龍 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (80264422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 博幸 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60336344)
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Keywords | MXR / 多剤耐性 / GS-Xポンプ / 膜小胞 / ATP依存性膜輸送 |
Research Abstract |
(1)(1)MXRを過剰発現するMCF7 AdVp3000細胞から調整した膜小胞はATP依存性にleukotrien C4(LTC4)を小胞内に取り込むこと、(2)この取り込みはMXRの阻害剤と考えられているnovobiocinにより阻害されること,(3)MXRはGS-Xポンプである可能性が示唆さることは既に報告した。今回、このことについて更に検討を加えた。 (2)MXR発現細胞はtopotecan(TPT)にも高度耐性を示すが,TPTはMCF7 AdVp3000細胞から調整した膜小胞によるATP依存性のLTC4の小胞内取り込みを阻害しなかった。そこで、TPTをUDP-glucuronic acidとUDP-glucuronyl transferaseで処理し,陰イオン交換カラムで分離した反応物を用いて同様の阻害試験を行ったところ、LTC4の小胞内への取り込み阻害が認められた。この結果もMXRがGS-Xポンプである可能性を示唆するもめと考えられる。今後、他のMXR阻害剤や抗MXR抗体を用いた阻害試験を行っていく。 (3)MXR発現細胞はmitoxantroneに高度耐性を示すのが特徴的である。そこで,mitoxantroneを用いてLTC4と同様に膜小胞内への輸送活性を検討した。今回行ったfiltration methodによる測定では、薬剤の特性上非特異的なバックグラウンドが非常に高くなるため再現性に乏しいが、mitoxantroneの膜小胞内への取り込みを示す結果が得られた。MitoxantroneはGSX-ポンプで直接輸送されるとは考えにくく,この結果は上述の結果と矛盾するものである。今後、mitoxantroneが真に膜小胞内に輸送されるのかどうか確認し,LTC4を用いた輸送試験とあわせてMXRの薬物輸送活性を検討していく。
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