2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591759
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松田 貴雄 九州大学, 大学病院, 助手 (10304825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
加藤 秀則 九州大学, 大学病院, 講師 (60214392)
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Keywords | 絨毛癌 / HTF-12 / 胞状奇胎 / ヒト7番染色体 / スプライシング変異 / Znフィンガー / KRAV |
Research Abstract |
絨毛癌においてホモ欠失が観察されたヒト7番染色体長腕7q11.21領域に局在が確認されたクローン6-8HTF(human teratoma factor)12遺伝子は選択的スプライシングによるcDNA3つが存在する。このうち、最初に単離されたHTF12-2は絨毛癌細胞株へ導入すると細胞が合胞体化を示し、増殖、造腫瘍性が抑制された。このことからHTF12-2遺伝子絨毛癌の癌抑制遺伝子であることが推定された。cDNAライブラリースクリーニングによりサイズの異なるスプライシング変異が同定された。HTF12-1,2,3それぞれ、完全長cDNAを単離し、絨毛癌細胞CC1へそれぞれ導入した。トランスフェクタントの細胞形態、細胞増殖特性及び造腫瘍性を評価した。スプライシング変異の違いはドメインの個数の違いによる。前半部分のKRAVドメインと後半にC2H2を含む、Znフィンガードメインを持つが、主に後半部分が異なる。いずれも導入した細胞は合胞体化を示した。このHTF12遺伝子のKRAV-Znフィンガー構造を有する遺伝子は19番染色体などでクラスターを形成して存在することもわかった。そのため、7番のこの領域のHTF12についてHTF12特異的オリゴプローブによるin situハイブリダイゼーション法を行った。正常絨毛組織では、合胞体細胞での発現が確認され、細胞性絨毛細胞での発現は弱かった。絨毛外絨毛膜細胞、中間型細胞でも発現が認められ、合胞体化に加え、浸潤能にも関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Oudejans CBM, et al.: "The parent-of-origin effect of 10q22 coincides with two regions enriched for genes with downregulated expression in androgenetic placentas"Hum Mol Genet. (in press). (2004)
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[Publications] Asanoma K, et al.: "NECC1, a candidate choriocarcinoma suppressor gene which encodes homeodomain consensus motif"Genomics. 81. 15-25 (2003)
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[Publications] Matsuda T, et al.: "Genetics and molecular markers in gestational trophoblastic disease with special reference to their clinical application"Best Practice & Research Clinical Obstetrics and Gynecology. 17,6. 827-836 (2003)
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[Publications] 松田貴雄, 他: "II腫瘍 絨毛癌発生の分子機構"産婦人科の世界. 55. 133-139 (2003)
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[Publications] 松田貴雄, 他: "多型解析を用いた筋ジストロフィーの保因者診断、出生前診断〜着床前診断を念頭においた分子遺伝学的検査法の選択"産婦人科の実際・今日の話題. 52,9. 1321-1325 (2003)