2004 Fiscal Year Annual Research Report
双胎妊娠における母児相関の解析による胎児生体リズムに影響を及ぼす母体因子の解明
Project/Area Number |
15591760
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
室 雅巳 佐賀大学, 医学部, 講師 (80284652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄野 秀明 佐賀大学, 医学部, 教授 (10154345)
庄野 真由美 佐賀大学, 医学部, 助手 (00336132)
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Keywords | 胎児生体リズム / 胎児持続性頻脈 / 胎児心拍数基線 / 胎児行動期 |
Research Abstract |
1.胎児心拍数変動(FHR)における胎児心拍数基線(FHRB)、一過性頻脈(AC)、持続性頻脈(SFT)の胎児性別による特徴と体重の関係を解明するために、妊娠37〜40週の正常単胎妊娠34例(男児17例、女児17例)に対してインフォームドコンセントを得た後、24時間FHR収録を施行し、FHRB、AC、SFTを同定した。24時間における平均FHRB、AC振幅(AAMP)、FHRBの振幅(BAMP)を児の性別によって比較、更に児の出生時体重との相関の有無を男女別に解析、更にSFTの出現頻度と持続時間の性差の有無を検討した。その結果、男女別の平均FHRB、BAMP、AAMP(bpm)に男女間に有意差を認めず、男女共に全ての項目で体重との間に有意な相関は認めなかった。SFTの出現頻度、持続時間も共に男女間に有意差は認めなかった。以上の結果からFHRBとその日内変動の振幅、ACの振幅、SFTの出現頻度、持続時間は胎児の性別に影響されず、児の体重によっても変化は認められないことが明らかとなった。 2.母体の行動、活動量が胎児行動期に及ぼす影響を解明するために。妊娠36〜39週の正常単胎妊娠10例に対してインフォームドコンセントを得た後、胎児心拍数と母体活動量の24時間収録を施行し、3分毎の胎児心拍数パターンから胎児行動期(静睡眠、動睡眠、動覚醒期)を決定した。母体活動量はactigraphを用いて測定し、収録中に自己記載された行動表から母体行動を覚醒、夜間睡眠、日中睡眠、食事に分類し、各胎児行動期における母体行動の占める割合、母体活動量との関係を比較した。その結果、胎児動睡眠期には静睡眠期と比較して母体の覚醒、活動量が有意に増加していること、母体睡眠時では胎児動覚醒期に母体活動量が増加していた。以上の結果より母体行動と胎児行動期間に密接な関連が存在することが示唆された。
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Research Products
(1 results)