2004 Fiscal Year Annual Research Report
カニクイザルモデルによるHIV垂直感染の解析と予防
Project/Area Number |
15591782
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
早川 智 日本大学, 医学部, 助教授 (30238084)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
シェイク アリムザマン 日本大学, 医学部, 助手 (10277436)
根本 則道 日本大学, 医学部, 教授 (80096875)
本多 三男 国立感染症研究所, エイズ研究センター, 第一研究グループ長 (20117378)
|
Keywords | HIV垂直感染 / 胎盤関門 / 新生児免疫不全 / 脱落膜大顆粒リンパ球 / 転写因子 / アポトーシス / 天然物 |
Research Abstract |
我々は妊娠カニクイザルにSHIVを静脈投与することにより、子宮内感染を来たす系を確立した。このサルモデルならびに脱落膜リンパ球培養細胞により以下の事実が判明した。 1】経胎盤感染に先立って脱落膜大顆粒リンパ球、胎盤絨毛細胞,Hofbauer細胞にSHIVが感染を来たす。 2】SHIV感染カニクイザル胎盤では絨毛細胞に8-OHDGが強く染色され,強い酸化ストレスの存在が示唆された。また、TUNEL染色でapotosisに陥った細胞の増加が認められた 3】脱落膜CD56陽性リンパ球はサル、ヒト共にCCR5あるいはCXCR4依存性にHIV(ヒト),SIV(カニクイザル),SHIV(ヒトおよびカニクイザル)に感染する 4】胎児胸腺では,未熟な胸腺細胞の広範なアポトーシスに加えて,NFkB, PD-L1の強い発現亢進がみられた 5】ヒト大顆粒NK細胞株(KHYG-1),NKT細胞株(MOTN)はX4ウイルスに感受性がある 6】HIV感染により,SOCS-1,3の一過性上昇とGATA-3,PAX-5のdown-regulationがみられた. 7】HIVの持続感染状態により,IL-12刺激によるIFN-γが産生が著しく抑制された. 8】血糖降下作用や免疫抑制作用のみられる テルペノイドやカフェイン誘導体などの天然物にHIV複製抑制作用がみられ,その機序は逆転写酵素阻害のほかケモカインレセプターとHIVの結合抑制であった
|
Research Products
(6 results)