2003 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性鼻炎の免疫療法における好塩基球を介した新しい作用機序の研究
Project/Area Number |
15591805
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
湯田 厚司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (80293778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間島 雄一 三重大学, 医学部, 教授 (60024791)
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Keywords | アレルギー性鼻炎 / 免疫療法 / 好塩基球 / ヒスタミン遊離率 / スギ花粉症 |
Research Abstract |
三重大学医学部耳鼻咽喉科外来に通院するアレルギー性鼻炎患者で免疫療法(減感作療法)を行った患者を対象に、ヒスタミン遊離試験を行い、好塩基球からの抗原誘発によるヒスタミン遊離率を検討した。本研究にあたり外来患者からのヒスタミン遊離試験の倫理性につき三重大学医学部倫理委員会にて審議され承認を得た(承認番号367)。スギ花粉症患者では、免疫療法開始前と治療開始6ヶ月後のヒスタミン遊離率を検討した。その結果、治療を行って6ヶ月後には全例で抗原誘発によるヒスタミン遊離率が低下していた。過去の検討で、スギ花粉症患者のヒスタミン遊離率は測定時期により変動が少ないことを確認しており、治療6ヶ月後のヒスタミン遊離率低下は、免疫療法により誘導されていると考えられる。免疫療法は治療開始後1年以上してからさらに効果が現れるため、本研究結果から今後のヒスタミン遊離率がどのように変化するかを検討する。さらには治療効果との相関を検討し、免疫療法において好塩基球がどのように関与するか検討可能かと考えられた。本研究は本年が初年度であり、次年度以降の検討が期待される。 2004年春のスギ花粉飛散数を測定した。三重大学医学部内に設置したダーラム型花粉収集器で1月1日からのスギ花粉飛散数を連日測定した(測定継続中)。3月25日現在に飛散数は232個/平方センチで、平年の1/10の飛散数となった。従って、患者の症状も軽微な例が多く、本年のデータは検討の対象にふさわしくないと判断した。次年度は大量飛散も考えられ、次年度の検討で結論を出したい。
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