2003 Fiscal Year Annual Research Report
蝸牛破壊後の音響刺激に対する前庭神経の発火様式:単一ユニットによる検討
Project/Area Number |
15591836
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
越智 健太郎 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (20214158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
剱持 睦 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (10257397)
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Keywords | 前庭性誘発筋電位 / アミカシン / 蝸牛破壊 / 前庭神経 / 音響外傷 |
Research Abstract |
前庭性誘発筋電位(vestibular-evoked myogenic potentials:以下VEMP)は音響刺激により誘発される筋電位であるが、臨床応用には未だ不明な点がある。本研究の目的は、前庭神経から単一神経ユニットで記録を行うことで臨床応用上の不明な点を明らかにすることである。検討課題としては、蝸牛破壊後の音響刺激に対する、前庭神経発火、中でも刺激間隔、刺激音の周波数特性について明らかにする。これらの検討から、蝸牛神経のVEMPへの関与を明らかにすることができる。さらに、蝸牛破壊後に実験的に内リンパ水腫を作成したモルモットの音響刺激に対する前庭神経の発火を検討することで、内リンパ水腫のVEMPに及ぼす影響を明らかにすることができる。 まず蝸牛破壊モルモットの作製を行った。以前より報告のあったamikacin 450mg/kgを14日間筋肉内投与した。およそ1ヶ月後に蝸電図を行ったが、蝸牛は破壊されておらず、action potentialが記録され、さらにABRでも良好な反応が記録された。amikacinのdoseが足りないと考え、倍量のamikacin 900mg/kgを14日間筋肉内投与した。およそ1ヶ月後に蝸電図を行ったが、action potentialは全く記録されず蝸牛を破壊することができた。しかし、ABRを行ったところ我々の施設での最大音圧刺激でも記録されず、amikacinのdoseが多すぎ、前庭系も破壊されたと考えられた。これに伴い再度amikacin 450mg/kgを14日間筋肉内投与を行ったが、やはり蝸牛を破壊できず、現在amikacin 700mg/kgを14日間筋肉内投与し記録を行う準備中である。 併行して、音響外傷による蝸牛破壊を試みた。115dBのwhite noiseを12時間負荷まで行ったが、蝸牛の破壊を十分に行うことはできなかった。さらに以上述べたモルモットにおいて(蝸牛が破壊されていない)、小脳を吸引し、聴神経を露出し、タングステン電極にて、刺激間隔の影響および刺激周波数の影響を検討を行った。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ochi K: "The effects of nimodipine on quinine ototoxicity."Ann Otol Rhinol Laryngol. 112. 163-168 (2003)
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[Publications] Ochi K: "Vestibular-evoked myogenic potential in patients with unilateral vestibular neuritis : abnormal VEMP and its recovery."J Laryngol Otol. 117. 104-108 (2003)
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[Publications] Ochi K: "Hearing impairment and tinnitus pitch in patients with unilateral tinnitus : comparison of sudden hearing loss and chronic tinnitus."Laryngoscope. 113. 427-431 (2003)
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[Publications] Ochi K: "Age-related changes in the vestibular-evoked myogenic potentials."Otolaryngol Head Neck Surg. 129. 655-659 (2003)
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[Publications] Ochi K: "Zinc deficiency and tinnitus."Auris Nasus Larynx. 30:25-28(Suppl). 25-28 (2003)
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[Publications] Ochi K: "Neurotological findings in patient with narrow internal auditory canal: a case report."Auris Nasus Larynx. 30(Suppl). 93-96 (2003)
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[Publications] 越智健太郎: "臨床検査(小川郁(編著))"医学書院. 47:1136-1142 (2003)