2003 Fiscal Year Annual Research Report
HPV16E7発現頭頸部上皮細胞における安定化したp53蛋白の機能解析
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15591837
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
堤 康一朗 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (40217344)
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Keywords | HPV16E7 / 頭頸部上皮細胞 / p53 |
Research Abstract |
野生型p53は正常細胞ではユビキチンシステムによって速やかに分解されるが、細胞にDNA障害などのストレスがかかった際に安定化(蓄積)して活性化し、細胞増殖停止やアポトーシスを誘導することが知られている。平成15年度はHPV16(ヒトパピローマウイルス16型)のE7領域がコードする蛋白(E7)を発現させた培養頭頸部上皮細胞(E7-HNEC)におけるp53は野生型(w-p53)のまま安定化し発現量が高まることを確認した。P53遺伝子の転写亢進は認めなかった。また、このE7-HNECにおけるw-p53は細胞増殖停止やアポトーシスを誘導しないことがわかった。次にE7-HNECにおけるw-p53の1.転写能(ターゲット遺伝子の転写状態)、2.翻訳後修飾の状態(リン酸化)、3.mdm2との結合能および強制強発現させたmdm2蛋白によって分解されるか否か、の3点についてコントロール細胞(A.初代培養された正常HNEC=p53蛋白は野性型で安定化されていない、B.E7-HNECの継代培養中にp53遺伝子が自然変異したHNEC、C.2系統のHPV16発現HNEC=E7と共にHPV16のE6を発現しているためp53はE6と結合し分解され検出感度以下である)との比較を試みている。さらに、E7-HNECにおけるp53結合蛋白をプロテオミクス手法(Mass spectromertry等)で分析することを開始した。
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