2003 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲的ヒト眼循環測定装置を用いた眼循環障害の病態生理の検討
Project/Area Number |
15591844
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永原 幸 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50262134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 誉志夫 東京大学, 保健センター, 助教授 (40184965)
蕪城 俊克 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70343126)
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Keywords | 眼循環障害 / 眼血流測定 / 非侵襲的測定 / レーザースペックル法 / レーザードプラ法 / 超音波カラードプラ / 薬理作用 / 血管抵抗指数 |
Research Abstract |
家兎を用いた実験 NZ rabbitのIeternal Ophthalmic Artry(IOA)の血流は超音波カラードプラ(CDI)を用いて測定した。麻酔は、カルバミン酸エチル(ウレタン1g/kg)を用い、眼灌流圧の変化(眼圧と血圧の変化)を常に圧センサーで監視しながら血流測定を行った。開発したプローブ固定装置を用いた本実験の測定値の再現性は約7%と良好であった。フェニレフリン点眼による家兎の眼循環への影響では血圧・眼圧の変動のない状態で、IOAの血管抵抗指数(RI)はフェニレフリン点眼により上昇した。眼灌流圧の変化による家兎の眼循環への影響は、灌流ボトルの高さを変化させて眼圧を変動させながら眼循環の変化を観察した。眼灌流圧の低下と共に血流は減少したが、RIは変化に乏しかった。カルナクリン1IU/kg静注による眼循環への影響では、血圧下降作用と、血管拡張作用が相まって、RIの変化の方向性ははっきりと捉えられることができなかった。血圧の変化による眼循環への影響では、RIは血圧と逆相関していることが分かった。 ヒトを対象とした実験 高血圧患者のRIが投薬前後でどのように変化するか検討するため、内科受診され降圧治療が必要となった患者に対し、同意を得た上で、降圧剤(ノルバスク5mg)内服前・後(平均観察期間5ケ月)に血圧、眼圧、CDIを用いた血流測定、また、眼底写真より網膜動脈・静脈径測定を行った。血圧は下がり網膜血管は拡張していたが、血流速度は低下しRIは上昇していた。 CDI以外の血流測定機器であるレーザードプラー法(LDV)を用いて得られる血管抵抗値(以下R)とCDIのRIの相関を検討するために、健常若年ボランティアに対し、血圧、眼圧、CDIおよびLDV測定を行い、相関を調べた。ヒトにおいてRIとRはほとんど相関しないことが分かった。
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Research Products
(2 results)