2004 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障診療ガイドラインの妥当性の検証とそれに基づく本症治療体系の再構築
Project/Area Number |
15591850
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山本 哲也 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50134581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 和秀 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40234067)
澤田 明 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (80293570)
石田 恭子 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (80334936)
川上 秀昭 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (70345784)
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Keywords | 緑内障 / 視神経症 / 網膜 / アポトーシス |
Research Abstract |
緑内障臨床データ解析:(1)多治見市民眼科検診のデータを日本緑内障学会の許可を得て借用し、一般集団における視神経乳頭出血の頻度を調査した。13,965例中88例(0.6%)、92眼(0.3%)に視神経乳頭出血が認められた。緑内障例では8.2%に認められ、そのすべてが正常眼圧であった。視神経乳頭出血が緑内障の発見に重要なことを示した。(2)眼圧レベルの異なる正常眼圧緑内障を対象として、ハイデルベルグレチナトモグラフの視神経乳頭パラメータの差異を検討した。低眼圧群(常時14mmHg未満)では高眼圧群(最高眼圧17-21mmHg)に比較して、鼻側により強い緑内障性変化の存在することをはじめて示した。このことは正常眼圧緑内障においても眼圧により病態の異なる複数のタイプが存在することを示唆していると考える。 神経保護治療動物実験:(1)tissue plaminogen activator (tPA)の網膜および視神経での細胞アポトーシスへの関与をtPA遺伝子欠損マウスで調べた。網膜神経節細胞層および内顆粒層におけるTunel陽性細胞の数はNMDA硝子体投与後で、野生型に比較してtPA遺伝子欠損マウスで有意に少なかった。カイニン酸投与および一過性虚血によるアポトーシスは野生型とtPA遺伝子欠損マウスで差は認められなかった。このことから、内因性tPAがNMDAを介するアポトーシス促進に関与していることが示唆された。(2)マウス眼においてMNDA硝子体注射で誘導されるアポトーシスの時間経過を検討した。DNA断片化産物の核からdendriteへの時間依存性の移行がTunel染色により明確に示された。この移動はvincristineにより完全に阻害された。
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Research Products
(5 results)