2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591894
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福澤 正洋 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60165272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 光宏 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30372618)
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Keywords | 神経芽腫 / CpG-ODN / apoptosis / GM-CS / 癌ワクチン療法 |
Research Abstract |
マウス神経芽腫のin vivoの系を用い、不活化腫瘍とCpG oligonucleotide(ODN)を併用した癌ワクチン療法が腫瘍増殖に及ぼす効果を明らかにする。更に樹状細胞(DC)活性化を誘導するGM-CSF、Il-2、IL-12、TNF-αの併用が腫瘍抗原+CpG-ODNの効果を増強するか否かを明らかにする。更にその作用機序の解明を行うため、CpG-ODN併用ワクチン療法による腫瘍のアポトーシス誘導能を測定して抗腫瘍免疫能増強を検討する。 まず、マウス由来の神経芽腫Neuro-2a細胞株(細胞数1x10^6)をA/Jマウス右脚皮下に接種し、同部に固形腫瘍を形成してから7日後にこれを摘出した。この腫瘍細胞を培養し、放射線照射により不活化して特異的腫瘍ワクチンを作成した。これを担癌状態のマウスに腹腔内投与して、抗腫瘍効果を検討した。この際、CpG-ODNおよびGM-CSF分泌B78H1細胞を同時に併用した。その結果、不活化腫瘍細胞+CpG-ODN+GM-CSF投与により腫瘍増殖とマウスの生存の両方において抗腫瘍効果が明らかになった。 さらにこのワクチン療法が微少残存病変に対してどのように抗腫瘍免疫能を誘導できるかを検討した。巨大腫瘍がマウス上に存在する状況下においてもDCは、ワクチン投与によって効果的に活性化されたが、ワクチン投与後のマウスの脾細胞はInterferon-gamma(IFN-γ)産生が抑制された。しかしマウスの腫瘍を切除後にワクチン療法を行うと、マウス脾細胞のIFN-γ産生能は増加した。これらの所見は、癌細胞による免疫抑制効果が、原発巣の手術的切除により部分的には取り除かれることを示唆し、さらに微小残存病変においてDCを標的としたこの免疫療法は、癌治療に効果的である事が示された。
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Research Products
(1 results)