2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15591902
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
二宮 邦稔 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50237773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 正裕 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80366228)
篠田 明彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60256394)
栗原 邦弘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70133387)
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Keywords | 頭蓋骨 / 骨伝導能 / β-TCP |
Research Abstract |
四肢長管骨で臨床応用された人工骨を頭蓋・顔面領域で基礎的実験を行い、頭蓋骨の治癒過程・骨の新生、吸収を解明する目的で実験を行った。頭蓋骨の伝導能は、骨膜、硬膜、頭蓋の各縫合部が関与すると言われている。骨伝導能に優れたβ-3リン酸カルシウム(以下、β-TCP:オリンパス光学工業製)を用い、骨の伝導能(骨芽細胞、破骨細胞など)がどの部位からみられるかを観察する。成熟日本家兎(体重3000〜3500kg・雌)を用いた。塩酸ケタミン100mgを筋肉内投与した後、ペントバルビタール40gを静脈内投与し麻酔を行った。頭頂部に正中縦切開を加え、骨膜を露出した。以下の4群に分類し実験を行った。 I群(コントロール群):頭頂骨に直径10mm円形の骨欠損部を作成し、β-TCPのブロックを充填し、骨膜、硬膜を温存し縫合した。 II群(骨膜欠損群):I群と同様に直径10mmの円形の骨欠損を作成した。骨欠損部にはβ-TCPのブロックを充填するが、骨膜を骨欠損部と同様の大きさの欠損部を作成し、皮膚縫合を行った。 III群(硬膜欠損群):I群と同様に直径10mmの円形の骨欠損を作成した。骨欠損部にはβ-TCPのブロックを充填するが、硬膜を骨欠損部と同様の大きさの欠損部を作成したが、予備実験でこの操作が困難であったため自家遊離耳介軟骨を硬膜上に移植した。骨膜、皮膚縫合を行った。 IV群(骨膜・硬膜欠損群):10mmの骨膜・骨・硬膜(III群と同様)欠損を作成し、皮膚縫合のみを行った。骨欠損にはβ-TCPのブロックを充填した。 10羽の家兎を用い、実験後1、2週で屠殺した。現在以下の方法で観察中である。 1.肉眼的観察、2.レントゲンによる観察、3.骨強度試験、4.組織学的観察
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