2003 Fiscal Year Annual Research Report
RNA干渉法を用いた破骨細胞分化制御:接着因子の遺伝子発現と細胞表面SEM
Project/Area Number |
15591939
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永田 健吾 九州大学, 歯学研究院, 助手 (90189134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久木田 敏夫 九州大学, 歯学研究院, 助教授 (70150464)
飯島 忠彦 九州大学, 歯学研究院, 教授 (50090874)
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Keywords | RNA干渉法 / 破骨細胞 / ICAM-1 / LFA-1 / 細胞融合 |
Research Abstract |
本研究はRNA干渉法を用いて接着因子(ICAM-1、LFA-1)遺伝子の発現制御を行うことで、前破骨細胞の融合過程におけるICAM-1とLFA-1の働きを明らかにすることを目的としている。 今年度は予備実験としてマウスマクロファージ由来のRAW264D細胞を用いた破骨細胞形成系でICAM-1とLFA-1の発現様式を分子形態学的に解析した。 RAW264D細胞は20ng/mlRANKLおよび5ng/mlTNF-α添加したα-MEM培地で培養すると、TRAP陽性の破骨細胞様多核細胞が培養2日目から出現し始め、3日目になるとその数は激増した。走査型電子顕微鏡による観察で、前破骨細胞と思われる単核のRAW264D細胞は微絨毛様の突起により互いに接触していることがわかった。免疫組織化学による観察で、LFA-1の発現は恒常的にほとんど全ての単核のRAW264D細胞に認められ、RANKLおよびTNF-αで刺激してもLFA-1の発現様式には変化が認められなかった。また、破骨細胞様多核細胞にはLFA-1の発現はほとんど認められなかった。ICAM-1の発現は単核のRAW264D細胞集団の一部に恒常的に発現しているが、RANKLおよびTNF-α刺激により増強されほとんど全ての単核のRAW264D細胞および破骨細胞様多核細胞に認められた。蛍光抗体法によりICAM-1とLFA-1の二重染色を行った結果、融合直前の単核のRAW264D細胞はICAM-1とLFA-1の両方を同時に発現していることがわかった。 以上のことから、RAW264D細胞を用いた破骨細胞形成系においてはRANKLおよびTNF-α刺激により前破骨細胞がICAM-1とLFA-1の両方を同時に発現し、互いの細胞接着とそれに続く細胞融合を促進していることが示唆された。
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