2004 Fiscal Year Annual Research Report
LPS誘発性炎症反応におけるアデノシンおよびATPの機能的役割
Project/Area Number |
15591987
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
大浦 清 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20131378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 光子 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (40067187)
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Keywords | A2a adenosine receptor / toll like receptor / adenosine / ATP / LPS / inflammation / cytokine / differentiation |
Research Abstract |
マクロファージはほとんどの感染制御に不可欠であり,自然免疫機構において重要な役割を担っている。感染が惹起されるとlipopolysaccharide (LPS)がマクロファージを刺激し,炎症性サイトカインが産生される。近年,A2a adenosine receptor (A2aR)が組織特異的および全身性炎症応答を抑制し終結させる負の生理的フィードバック機構に重要な役割を果たしていることが示された。炎症を惹起するLPSと,炎症を終結させるadenosine受容体との相互作用についての情報を得ることは有効かつ有意義である。しかしながら,細菌感染時におけるA2aR発現に対する細菌由来LPSの影響についてほとんど解明されていない。本研究の目的は,マウスマクロファージ様細胞株であるRAW264を用いて,A2aRおよびLPSの受容体であるToll-like receptor 4 (TLR4)の発現に対する,adenosine,ATPおよびLPSの影響を検討することである。AdenosineおよびATPはRAW264の増殖能には影響を与えなかったが,LPSは増殖能を増強させた。AdenosineはTLR4発現を有意に増強させたが,A2aR発現には影響を与えなかった。さらに,LPS存在下において,adenosineおよびATPはA2aRあるいはTLR4発現のいずれにも影響を与えなかった。以上の結果より,adenosine,ATPおよびLPSはマクロファージにおけるA2aRおよびTLR4発現に影響を与える可能性が示唆された。
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Research Products
(6 results)