2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592004
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大島 光宏 日本大学, 歯学部, 講師 (30194145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 洋子 日本大学, 歯学部, 副手 (00239922)
大塚 吉兵衛 日本大学, 歯学部, 教授 (50059995)
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Keywords | フィブロネクチン / 歯根膜線維芽細胞 / 歯肉上皮細胞 / 走化性 / インテグリン |
Research Abstract |
歯周炎における上皮の深行増殖に,歯周組織由来の線維芽細胞が合成・分泌するフィブロネクチンが関与するのかどうかを,株化歯肉上皮細胞に対する走化活性を指標として検討した。抜去歯から得た歯根膜組織を用いてoutgrowth法により歯根膜線維芽細胞を初代培養し,5〜6代継代培養した細胞を実験に使用した。T-75フラスコでコンフルエントに達した細胞を,無血清のα-MEMで72時間培養し,上清を回収,アミコンで濃縮後,PBSに対して透析した。この試料をゲルろ過カラムクロマトグラフィーで分離し,各画分の株化歯肉上皮細胞に対する走化活性を改良ボイデンチャンバー法で調べた。株化歯肉上皮細胞に対して走化活性を有する画分は,高分子領域に溶出した。フィブロネクチンおよびラミニン各鎖に対するモノクローナル抗体を用いてWestern blottingで調べた結果,この画分にはフィブロネクチンとラミニンが含まれていた。ラミニン各鎖に対する特異抗体を用いて検索した結果,この線維芽細胞は主にラミニン-8/9を分泌していることが明らかとなった。ゼラチンアフィニティークロマトグラフィーを用いて,フィブロネクチンを部分精製し,非還元条件下でWestern blottingを行ったところ,このフィブロネクチンの分子量は約45万であり,細胞性フィブロネクチンであることが確認できた。この部分精製したフィブロネクチンおよび市販の細胞性フィブロネクチンは,株化歯肉上皮細胞に対して走化活性を有していた。さらに,歯根膜由来線維芽細胞のフィブロネクチン遺伝子発現をReal time-PCRで定量的に調べた。その結果,この細胞のフィブロネクチンmRNA発現は他の細胞外マトリックス分子に比べて著しく高いことが判明した。
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